ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/12/02  (火) 

やっちゃった!

「やっちまったなー」というのは、最近のお笑いコンビのキメセリフのようですが、私も「やっちゃった!」。お財布を落としました。私を個人的に知っている人は、「またか!」と思うに違いありません。そそっかしいというのか、おっちょこちょいというのか、惚けているというのか、首都圏の鉄道の「拾得物センター」とか、タクシーの営業所などには何度、足を運んだことか……(-_-;)
 
でも、そういう拾得物を預かってくれるところに足を運んだということは、「出てきた」ということでもあります。自分のもっている運はすべてそこに使っているのではないかと思われるほど、失せモノ落としモノが拾ってもらって、届けてもらえるという強運を持っているのですよ(笑) 電話ボックスに置いてきた手帳を、次に入った人が発見して、わざわざ送り届けていただいたこともあります。だから、今回もきっと出てくるに違いないと妙に確信をもっていました。そして、ちゃんと拾って届けてくれた方がおりました(^_^;) 落としたのがオペラシティの中だったのが幸いだったかもしれません。
 
これだけ落し物、失くし物をすると、私もちょっと学習します。つまり、どれか一つがなくなっても困らないように小銭とカード類などを分けて持ち歩いているわけです。今回の落し物は、小銭の財布のほう。いつもせいぜい2、3000円しか入れてません(^_^;) その前に食事で2000円払っちゃったので、500円程度しか現金は入っていなかったのでした。しかし、運転免許証とETCカード、1万円ぐらい入ったEdyカードが入っていたので出てきてほしいには違いありません。とくに再発行が面倒な免許証は。
 
最近は電車に乗るときは、これまた別のカード入れのパスモで改札を通り抜けるので、財布を失ったことに気づくのが遅れます。「あれ、ない! どこで?」と考えると、最後にバッグを開いたのは、レストランのレジ。従って、その近辺があやしい……。
 
というわけで、オペラシティの遺失物センターに電話をかけて問い合わせてみましたところ、ちゃんと届いていたというわけです。電話口で優しい声の男性が「でも、お金が入っていないのですが……」と申し訳なさそうにおっしゃいました。お札だけ抜かれた可能性がある、ということですね。よく、盗った人が中身だけを抜いて財布を捨てるという話も聞きますから、心配してくださったようです。「あ、いえ、お金は入っていないんです。免許証が入ってるもんで……」と言うと、「それなら、よかったです」とおっしゃって、免許証が入っていることを確認してくださいました。
 
「お金の入っていない財布」というのが、妙に恥ずかしいような……。「Edyに1万円以上入ってます!」とか、「財布をふたつに分けてます!」とか、こんなところで言い訳してもしょうがないし(笑) そして、今日、受け取りに行ってきました。そのとき、「身分証明となるものを」と問われ、「あの、免許証がそっちに……」と。受け付けてくれた方が、「どうしましょう?」という顔になりました。別のお財布に保険証が入っていることに気づき、それを出しましたが、あれって写真はないんですよね。身分証明書になるんでしょうか? まあ、内容物の照合はできていたので、今回は形式だけのものだったようですが、こういう場合、パスポートでも持っていったほうがいいのかもしれませんね(笑)
 
運転免許証もない、パスポートもない、昨今は保険証も発行してもらえない人々もいるようで、こういう人は、どうやって自分が自分だということを証明したらいいのでしょうか? そんな疑問が次々にわいて、今日は朝から妄想で1日を過ごしました。
 



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2008/12/01  (月) 

N響コンサート

東京オペラシティコンサートホールで行われたN饗コンサートへ行ってきました。オペラシティも巨大なクリスマスツリーのイルミネーションで飾られ、華やかな雰囲気が漂っています。今日のコンサートはNTT東日本の主催で、視聴覚障害者へのご招待席がありました。視覚障害者の友人から、「晴眼者の席がひとつあるから行く?」というお誘いを受け、「ラッキー!」とばかりご相伴にあずかりました。持つべきものはお友だち。なかなかオーケストラを聴きに行くようなチャンスはありません。というか、そんな優雅な生活を送ってないというべきか(^_^;)
 
曲目はロッシーニ「ウィリアム・テル序曲」、フンメル「トランペット協奏曲」、グリーグ「ペール・ギュント組曲」、チャイコフスキー「くるみ割り人形」の中の何曲かで、フンメル以外はクラシック音痴の私でもときおりは耳にするような、なじみのある曲目でした。コンサートの前に、別室でN響のアドバイザーの方から、曲目や作曲家、オーケストラの構成などについてお話をいただきました。裏話などもあり、お話が上手なこともあって、こちらもすごく楽しませていただきました。勉強にもなったし。
指揮者は長命な方が多く、90歳などは当たり前の世界なのだそうです。70代でやっとハナたれ小僧なのだとか。全身を大きく動かしてラジオ体操ばかりやってる職業だから元気なんじゃないですか、と(笑) 今日の指揮者はスイス生まれのシャルル・デュトワさん。年齢は秘密にしているそうですが、やっとハナたれ小僧になったぐらいではないかとのお話です。私には指揮者やその方のかもしだす音の評価なんかはまったくできませんが、ふわっとしたエレガントな指揮棒で、素敵なハナたれ小僧でした。2曲目の「トランペット協奏曲」ですが、ベネズエラ生まれのフランシスコ・フローレンスさんがソロでトランペットを演奏します。トランペットといえばライトスタンドから聞こえてくるヤツしかしらないような(^_^;)私には、華やかでありながらこんなに優しさにあふれた音色が出せるのかと驚かされました。ちなみにトランペットの協奏曲というのは2曲しかないそうですよ。
 
N響には110人が所属しており、今日は77人が演奏。「どの楽器でも給料は一緒なんですか?」という質問をした方がいて、笑えました。音符の数で給料を決めるわけではないので1曲で1回だけシンバルを叩く人も、ずーっと演奏し続けているようなバイオリンも一緒だそうです(笑) チューニングではコンサートマスターが「ラ」の音を出して合わせていきますが、この「ラ」という音は、赤ちゃんが生まれて最初に出す声の音階に近いのだとか。不思議ですね。9000年前に中国で見つかったチューニング用の笛も「ラ」に近い音程だったそうです。
 
チューニングの周波数は国際標準で440Hzと決められているそうですが、守っているオーケストラはほとんどなく、N響は442Hz、ウィーンフィルは444Hzでやってます、などという話もおもしろく伺いました。440Hzというのは、テレビや電話の時報のポーンという音の周波数だそうです。勉強になるでしょ?(笑)
 



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2008/11/30  (日) 

腰痛!

今日は東京に疎いという知人を案内して、表参道から青山、赤坂まで歩きました。でも、腰痛はそのせいではありません。ヒールのある靴だったので、多少はあるかもしれませんが(-_-;)
 
ひき肉を大量に買い込んでいたので、帰ってきてからタマネギをたくさん炒め、ハンバーグと餃子とロールキャベツをまとめて作ったのが原因でしょう。タマネギを刻んで(カッターですが)炒め、冷ましている間にスープとサラダを作り、野菜を切ってレンジで加熱して、冷凍してあったカレールーを戻し、それに野菜を入れて本日の夕食にし、野菜がかたいと文句を言われ(-_-;)
 
冷めたタマネギに人参やらなんやらを刻んで入れて練ってハンバーグを作り冷凍庫に投げ込んで、次はキノコと野菜をタマネギとともに練って茹でたキャベツに包み、最後にキャベツを刻んで(カッターですが)、絞って生姜を刻んで混ぜ餃子の皮で包み……。切ったり、洗ったり、包んだり……、もうダメだ〜! という状態になりました(笑)
 
最近、けっこう料理にハマっているのですが、不慣れなため、作りすぎるという過ちをよく犯します。メインになる食べ物と味噌汁・スープのたぐいのほかに、いろいろ小鉢モノを製作し、「誰がこんなに食べられる?」と家の者に顰蹙をかいつつ、翌日や場合によっては翌々日に持ち越されたりします(-_-;)
 
古い家なので親の代の身長にあわせてキッチンが設計されているのではないかと思います。私はとりわけ背が高いというわけではありませんが、母親との身長差は10センチほどはありますからねぇ。台が低い! たぶん、これが腰痛の原因なのではなのではないかと。
 
用事がないのでモデルルームなどを見学したことはありませんが、最近の家は多少なりとも調理台は高くなっているのでしょうか? 男の子だって、料理をするのが当たり前になっているし、平均身長はやっぱりそっちのほうが高いしねぇ。
 
お風呂に入って、フェイタスをそこらじゅうに貼りました。これで回復しなければ、明日はおばあさんのように歩くことになっているかも(-_-;) 今日は、おしゃれな街(笑)の話題を書こうかと思っていたのですが、写真を加工する元気がなく、腰痛のグチ。まったく何をやっているのやら(^_^;) 
 



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2008/11/29  (土) 

三の酉「花園神社」

酉の市というのは関東地方だけの風習だそうですね。三の酉のある年は火事が多いという言い伝えがありますが、江戸時代に統計をとったわけではないねしょう(笑) 江戸は火事の多い街だったから、何かにつけて火の用心を呼びかけたということでしょう。三の酉の熊手には「火の用心」のお札が貼られていることもあるそうです。
 
昨年は浅草の鷲神社へも行ったのですが、今年は近場の花園神社だけ。しかも日の高いうちに。本当は日暮れてからのほうが「らしさ」がありますけど、混むし、寒いし(^_^;) それでも、昼間からお参りの人はひきもきらず、かなりな行列ができていました。
 
珍しく行列に並んでみました。一歩ずつ前進して、やっと参拝のできる位置まで来ると、お賽銭箱はなく、大きな白い布が広げられています。ここに参拝者はお賽銭を投げるのですが、お札の顔はあまり見かけませんでしたね。たまに埋もれているのも英世さんで、諭吉さんはおいでになりません。やっぱり、不景気なんですよね。その散らかったお金を神職の方が熊手で集めていました。そういう熊手ならほしいです!(笑)
  
熊手は年々大きくしてゆくものとされています。毎年、熊手をお買い求めの方はすっごく大きな熊手になりそうです。大きな物もお店には飾られていましたが、どんな方がお買い求めになるんでしょうね。初心者には小さくて、お値段もお手ごろなもの。定価はついていないので、聞いてみないといくらかはわかりません。
 
華やかな熊手を見て歩くだけという人が圧倒的に多いようでしたが、時おりお買い上げの賑やかな手締めも聞こえてきます。いくら景気が悪いからと言っても縁起物は惜しんではいけないもののようです。
 
露店もたくさん出ていました。たこやき、焼きそば、好み焼き、串焼き……、縁起物の稲穂や切山椒、来年の暦ももう売られています。ひとりでお祭りをうろうろしているなんて、恋人も家族も遊んでくれる友だちもいないという都会の孤独が浮き彫りになっているような風情ですが、ひとつだけいいことがあります。買い食いしない!(笑) ひとりで買い食いは、あまりにもわびしいですものねぇ(^_^;)
  

  
縁起物といえば、数日前に金色の「打出の小槌」をつけてみましたと書いたら、縁起堂本舗のショップのほうに同じものをご注文いただいた方がたくさんいたとか。お揃いですね!(笑) お顔もお名前も存じ上げない方々ですが、なんとなく「ご利益祈願仲間」になったみたいで、なんだか楽しくなりました。
 



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2008/11/28  (金) 

「ハッピーフライト」

ここ何年かのマイブームが邦画。そのきっかけになったのが、「スウィングガールズ」でした。矢口監督の映画ならきっと楽しませてもらえるという期待があり、公開をまってた感じで「ハッピーフライト」を見て来ました。歩いていける映画館でやってたし(^_^;) 笑えるところもあり、緊張感を味わうところもあり、心温まる部分もあり、おもしろかったです。
 
飛行機は大好き。私は航空会社といえばANA派ですが、幸か不幸か、これまで定刻に飛び、定刻に着かなかったことは一度もありません。でも、飛行機がほぼ定刻で動いているって、考えてみればすごいことかも。まあ、毎日、飛んでる便数とトラブル発生率と、自分の搭乗回数を考えてみれば、かえってトラブルの出会うのは非常に難しいということになりそうです。そういう意味で「不幸か……」です(笑) まれに起きることに立会い、たまには非日常感覚を味わってみたいじゃありませんか。くじ運悪いしなぁ……(^_^;) 
 
あ、そういえばANAの飛んでいない青森空港に行ったとき、当然違う会社の飛行機でしたが、羽田のジャムで機体が来ないといって1時間遅れたことがあったなぁ(笑) 羽田から来て、ちょこっと整備して、また羽田に帰る機体だったらしいのです。最終便だったから、羽田到着が遅くなり……、どうやって帰ったんだっけ? ああ、駐車場にクルマを投げ出してきていたので、帰りの足は心配しなくてよかったのでした。寝坊して、「定刻」の羽田行きのエアポートリムジンに乗りそこなった日(-_-;) そんなの、トラブルのうちに入りませんね。
 
一度、岡山上空で乱気流の発生とかで、ズドンと落下した感を体験したことがあります。ジェットコースターみたいで、とても楽しかった(笑) こういう体験も残念ながら?これだけ。荒天で、窓の外にピカピカ稲妻が見えたことがあったけど、機体には落ちなかったしねぇ。「わー、きれい。珍しいものを見せてもらった」なんて無邪気に喜んでいたけど、コックピットでは操縦士さんたちはけっこう緊張感があったのかなぁ、などと思いました。安全に運行しようと日々努力しているみなさんが聞いたら、怒りそうですね。
 
前日のアルコールが残っていて操縦禁止になったパイロットがいたという報道が記憶にありますが、いくら自動操縦の時代になっているといっても、あれだけ重いモノを飛ばして、しかも多くの人々の命を預かっているパイロットって、そうとう緊張感のある職業でしょうね。無事到着したら、「酒でも飲まねばやってられるか」ということにもなりそう。きっと長生きできないに違いない、とか(笑) 知力に加えて体力や気力も充実していないとできないのではないかという感じがします。プロスポーツ選手並みとはいわないまでも、けっこう引退がはやいのかしら。そういえば、空港をさっそうと歩いているパイロットのみなさん(「新選組のように肩で風を切って」という表現をどこかで見たことがあり、これには笑えましたが)は、ベテラン風の人でもせいぜいが壮年という感じですね。
 
映画では中央コントロールの人々がいちばんかっこよかった! 岸部一徳がかっこいいと思ったのははじめて(^_^;) あの人がむかしサリーだったなんで信じられない!(笑) 飛行機を運航させるためには、とても多くの人たちが身体を張ってるという感じが、押し付けがましくなく伝わってきました。もちろん現場のパイロットもCAも大変だろうけど、整備もかっこいいなぁ。もう少し若ければ……(笑) そういえば、離陸する飛行機を見送ってくれる整備の人たちを見ることがあります。自分が整備した飛行機の無事を祈り、自信をもって見送るのでしょうね。ただ、個人的に田中哲司のファンだったりするとか(笑)
 



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神宮外苑いちょう並木
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