あじさいの里
松田山ハーブガーデンの近く、開成町では「あじさい祭」が大盛況。シャトルバスが出ていることもあって、ハーブガーデンとあじさいの里をともに訪ねる人々でにぎわっています。こちらの「あじさいの里」は、広い田んぼの畦道にいろいろな色のあじさいが囲いのように植えられているもの。たぶん農業用水だろう流れの岸辺には、白、紫、ピンクとさまざまな色の花をつけたあじさいが肩を寄せ合うように並んでいます。密度が高くて、まるで花の帯のようです。
クルマだったので、「→あじさいの里」という路地を曲がった先にあった駐車場はスーパーマーケットのもの。「買い物のお客さん以外はダメです」と警備の人に追い出され……。あじさいは目の前にたくさん咲いているのですが、クルマを停めるところがありません。路駐のクルマもチラホラ。点数少ないし……。グルッとまわって警備らしき人を捕まえ、聞いてみると、なんだかものすごく遠いところへ行けと。「そんなぁ〜」と思って、逆方向に曲がり(^_^;)、広い道に出ると路地の入口に駐車場の案内がありました。
でも、「満車」。と、ここの警備の人はこの道を入って行けと合図します。「ままよ」と入っていくと、けっこう大きな駐車場があって、何台かは空いています。あじさいを見物に来て、そう何時間も歩いている人も少ないと思うので回転はいいのでしょう。なーんだ、逆から来ればノープロブレムだったんだ〜(笑)
そんなあじさいの帯ですが、流れ沿い以外は広―い田んぼの畦道に並んでいて、なんだかとりとめのない感じで(^_^;) いやいや密集していればいいというものでもないでしょうが、風景としては田植えの終わったばかりの田んぼの勝ち!という感じ(笑) 田植えをしたばかりの田んぼをこんなに間近で見たのははじめてだったので、それはそれで印象的な風景でした。花にシロートの私は、ガクアジサイを見て、「なんで真ん中は咲かないのだ。咲くのをサボっちゃいかん!」と花に文句をつけ、同行の友人に思いっきり笑われました(-_-;)
松田山ハーブガーデン
東名の大井松田ICからほど近い、酒匂川沿いの高台に「松田山ハーブガーデン」があります。著名な建築家が設計したという円筒形のおしゃれな建物の下の傾斜地に180種類以上といわれるハーブ類が植えられ、さまざまな表情を見せている、いま風の言葉を使えば癒しのスペースとでもいいましょうか。年間を通じて季節ごとのハーブが花をつけ、香りを漂わせていますが、とくに6、7月はラベンダーやセージなど花がもっとも咲き揃うとき。酒匂川や松田の街並みを展望する絶好の場所でもあります。
はじめて松田山ハーブガーデンを訪ねたのは何年前になるでしょうか。神奈川のヌシのように土地の隅々まで走り回っているカメラマンさんに連れて行ってもらいました。当時は、まだこの施設ができて間もないころだったのでしょう、ハーブ花壇はいまほど充実していなかったと思いますが、あまり人もいなくて、静かな気持ちのいい場所でした。展望レストランもすいていたのでハーブティーの作り方を教わったり、いろいろな種類を飲んでみたりできて、私のお気に入りの場所のひとつになりました。
とはいえ、近くに住んでいるわけでもないので、そうたびたびは訪れることもできず、今回で3回目。人がいっぱいいるので驚きました。最近は有名になっちゃったのかも。駐車場も、確か以前は無料だったような……。いまは、500円に(^_^;) レストランもいっぱいで座る席がありません。花壇にハーブの種類が増えて、花もたくさん咲いていて、花の名前や効能などの解説も充実して、それはいいのですが、有名になっちゃうのはちょっと残念なような(^_^;) 身勝手ですね(笑)
あいにくお天気がもう一つで、街はうっすらと霞んでいましたが、それでもガーデンに足を踏み入れたとたんに眼下に広がる風景に息をのみます。景色だけなら晩秋なんかがいいかもしれませんね。そういえば、前に来たときは花の季節ではなかったような。だから、すいていたのでしょうか。ハーブでリースやポプリを作る体験工房もあり、1階の売店ではハーブティやハーブを使ったお菓子や小物なども売っていました。冷たくしたローズヒップティに蜂蜜を入れて飲むのが気に入っていて、ここ数年は夏になるとこればかり(^_^;)
雨が似合う花
いまだに菖蒲とアヤメの区別がつきません。説明してもらうと、その場ではわかった気がするのですが、すぐにごちゃごちゃになってしまいます。どちらも花開くと、「ああ、今年も雨の季節がやってきた」と思わされる花です。傘をさしながら見るほうが感じが出るというものでもありますが、梅雨の合間を縫って「堀切菖蒲園」に行ってきました。合間を縫ってというほど、まだ雨の季節らしい天気ではありませんが。
京成線の堀切菖蒲園駅からは「堀木菖蒲園はあっち」という看板が随所に立てられているので迷うことはありません。10分ほど歩くと、菖蒲園の前には露店なども数店あって、多くの見物人が門の中へ吸い込まれていきます。ここには江戸系花菖蒲といわれる菖蒲を中心に200種6000株の花菖蒲が植えられているそうです。いまは「菖蒲まつり」の真っ只中。そう広い公園ではありませんが、いろとりどりの花菖蒲が賑やかに咲きそろっていました。入場無料というのもうれしいですね(^_^;)
この辺りは、江戸時代から菖蒲の栽培が盛んだったようで、「江戸百景」に数えられています。春信や広重の浮世絵にも描かれていますね。 戦前までは、堀切菖蒲園ばかりではなく、他にもいくつかの菖蒲園があったそうです。室町時代に堀切村の地頭が郡山から花菖蒲を取り寄せて栽培を始めたのが始まりという説と、江戸時代に百姓の小高伊左衛門が各地の花菖蒲を集めて庭で栽培したのが始まりという説があるそうです。 1959(昭和34)年に堀切園を東京都が購入、1975(昭和50)年に葛飾区に移管したとか。あら、ちょうど今年は公立になって50周年です。
雨が似合う花も、実は梅雨が本格化するころには花は終わってしまうようです。東京近辺では来週いっぱいぐらいが花のピーク。短い期間に精一杯の花をつけて、あとはひっそりと来年を待つ花って、桜ばかりではないのですね。そう思うと、「いま、咲いていますよ〜」と聞いた花には、「すぐに見に行かなくては!」という気分にさせられます(笑) そういう気分の人は多いようで、けっこうどちらも混んでますけどね。
パスタランチ
うす曇りで風もなくテラスにちょうどいい天気だったので、テラス席への案内をお願いしました。ひょっとしてすごく高額なお昼になるのかと思ったら、かなりリーズナブルなお値段。そして、ドリンクバーはプラス100円というのは、かなりうれしいサービスです。頼んだのはスパゲティですが、3人で、蒸し鶏とネギ、ジャコと青唐辛子、そして明太子という、どれもさっぱり目のものばかり。あくまでもオバサントリオらしい選択のような(笑) それぞれが分け合ってみるところなんかも、いかにもオバサン? どれもおいしゅうございました。
テラスだけではなく、室内の席も落ち着いた雰囲気で素敵です。たまには、こういう「おしゃれ感」のあるところでランチもいいなぁと。いつもはラーメン・餃子系が多いもので(^_^;)
鏡のない美容室
友人のステンドグラスアーティスト高橋園子さんが、白金台でミニ個展をやっているというので出かけていきました。個展というからにはギャラリーかと思えば、なんと美容室だったのです。それも鏡のない美容室! 鏡の代わりに目の前にはステンドグラスのランプが飾られていて、必要に応じて鏡に変身します(笑)
たまたま先日のブログに「鏡をみなきゃならないから美容院は嫌い」と書いたばかり。世の中には「ガマの油」になりたくない人がそんなにたくさんいるのかしら? いえいえ、そうではなく、カーラーを巻いている姿やヘアダイをしてるときの姿は見たくないというお客さまのご要望にお応えして、このような設計をなさったのだとか。白金台の「プロスペクト・ヘアデザイン」という素敵な美容室です。
一般には鏡となっている部分が開閉式になっており、ランプが展示されています。お客さまが鏡を見たいと思えば、この部分が閉じられて鏡に。鏡なんか見たくないと言えば、きっと最初から最後まで鏡なしでもOKなのではないかと。そうと知っていれば、こちらでカットをお願いしたのに(^_^;) 場所柄、まあ、お安くはないでしょうが(笑)
ステンドグラスは、最近の園子先生の代表作「ミラノスピガ通り」シリーズ。白いガラスがメインのシンプルなものですが、小さなスペースの色ガラスがとても鮮やかで印象的な作品です。私が好きなのは奥の真ん中の席の鏡の奥に隠されている作品。縦にガラスを使ったものも、幾何学的なデザインに色ガラスの柔らか味が加わってなかなか素敵です。寝起きの悪い野球病で、駐車場の壁に顔面から激突していくような粗忽者でありながら、創るランプはとても繊細なので……、驚かされます(笑)
本来、美容室なので大勢でランプを見に行くというには適しませんが、混んでいない時間ならゆっくりと見せていただけるみたいですよ。事前に、「何時ごろならいいですか?」なんて聞いていただけると完璧。でも、カットなどしてもらいながら、ランプを見つつ、ミラノに思いを馳せるようなゆるりとした時間を過ごすのがよさそうですね。となれば、数日前に「我慢ならん!」とカットしてしまったのが残念。これ以上、切れないし……(^_^;)