ウルトラマン商店街
祖師谷大蔵在住の先輩は、「成功した人は成城に住み、二流は祖師谷なのよ」とおっしゃっておりましたが、この先輩のお父さんは当時の映画の美術監督で名を馳せた方らしいですから、ご謙遜でありましょう。私は、映画の歴史はほとんど白紙なので、戦中、戦後の映画のことはまったくわからないのですけど。100年ぐらい前の話になりますよね?(笑)
閑話休題(笑) その祖師谷大蔵の商店街には、ほとんど屋台売りに近いような魚屋さんや、間口一間という感じの肉屋さんや、道路が売場という八百屋さんや、たくさんの店がつらなっています。長い商店街なので、魚屋さんや肉屋さんは1軒というわけでもありません。中規模のスーパーマーケットや、小規模のマーケット、昔ながらの雑貨屋さん風もあり、それがみんな共存していて、シャッターを閉めきっているような店は目に入りませんでした。いまどき、かえって意外な感じです。
途中で「やまと家」という和菓子屋に入り、「大蔵大根」というオリジナル和菓子を買ってもらいました。この店、創業80年だそうです。店先にいた年配の奥さんが、「息子がアイデアマンでねぇ」とうれしそうに話してくれました。私は普段、あまり甘いものをたべないので、これがすごくおいしいのかどうかは比較できませんが、さっぱりした甘さで、おいしゅうございます。先輩いわく、「地元の店の手作りというのは、ちょっとした手土産に便利」。確かに。差し上げるときに、「ちょっと味をみてやってよ」なーんて、押し付けがましくなくお土産にできるのがいいですね。
ひな祭りモードに飾りつけられた店内で、ちょっと世間話をしたりして。そういえば、八百屋さんでも魚屋さんでも世間話ができる雰囲気です。世田谷区っていうと、ちょっとばかり“お高い”というイメージがありましたが(^_^;)、なんか下町風なんですよね(笑) いいなぁ、ここ……と思っても、家賃のほうは“お”もなく、高い!
祖師谷大蔵「さか本」
祖師谷大蔵という、言ってみればマイナーな所へわざわざお昼をいただきに行ったのは、このあたりにお住まいの大先輩にあたる方が2年半に及ぶ北京滞在から帰国したので、お土産話を聞きに行ったのでした。昼餉のあとはお宅へ伺いました。もう、還暦をとうに越している方なのですが、エネルギッシュで、そしてなんともかわいいお人柄。お話がおもしろくて、おもしろくて、あっという間に日暮れを迎えてしまいました。
写真をたくさん見せていただいたのですが、なんともまあ、インターナショナル! 中国人はもちろんですが、いま熱い中国の首都らしく、世界中からいろいろな人々が集まっています。若くてかわいらしい留学生から、大手企業の駐在員、大使館関係の方、研究者、教育者などなど、年齢も人種も国籍も職業も、多様多彩なんてものじゃありません。それぞれが中国語と一部英語で友好を深めているようです。観光旅行で行ったのでは絶対にわからない、いまの中国、いまの世界が見えてくるようで、ほんとうに楽しそうでした。
もちろん永住している人もいれば、中国を舞台にビジネスを展開している人もいますが、駐在員だった方々は、2、3年で母国に帰ったりもしますから、仲よしになった人が世界中に散っているようです。日本でしばらくやりたいことをしたら、あちこちの友人を訪ねて旅をしようかと思ってるとのこと。「カバン持ちさせてください!」(笑) いろいろな国に旅行をするのも、それはそれで楽しみですが、自分の好きな国にしばし腰を落ち着けて生活してみるというのは、いいですよね。本当にうらやましい限りでした。
シャレがきつい?
まっすぐな道ではないので、玉電の踏み切りの音を頼りに、行ったり戻ったりしながら、やっと大きな道に出会ったら環七でした。ちょっと玉電とは離れてしまった場所でしたが、ここが電車が信号で止るという若林の交差点。いま玉電が信号が変るのをおとなしく待っていました。この辺の路地に、選挙ポスターが貼ってありました。名前が「おちたかお」。顔写真つきのポスターですが、「おちた・かお」と読んでしまいました。しかも前衆議院議員と書いてある……。落ちた顔? 「ちょっとシャレがきつすぎるんじゃないか、自民党!」と思ったら、「ち」と「た」の間にちょっとだけ字間が空いていることに気づき、ああ、「おち・たかお」さんね(笑)
行き過ぎかけて、戻って写真を撮りました。後でお茶を飲みながら友人にこの写真を見せたら、爆笑になってしまい、お店に迷惑でしょう(^_^;) たぶん、わかりやすくという意図からひらがなにしているのでしょうが、この方の場合、漢字のほうがいいかも。とくに落選した後は。ご本人、ならびに周りの方々は見慣れていることもあり、そんな風に間違って読んで驚いちゃう人がいるなんて、考えてもみないのでしょうね。選挙区の人たちは、ちゃんと名前を知っているのでしょうから、通りがかりの人間がどう思おうと、関係ないか〜(笑)
松陰神社
ここ何年か、1年に数回、玉電にのる機会がありました。京王線の下高井戸から三軒茶屋まで行くだけで、途中で下車したのは1回だけ。昨年、小田急線の「豪徳寺」と接続している「山下」で降りて、その隣りの「宮下」という駅まで行きました。通学に使っていたこともあるのに、考えてみれば、これまでこの2つの駅以外で乗り降りしたことはなかったのです。そこで、ふと思い立って「松陰神社前」という駅で降りてみることにしました。
吉田松陰を祀ってある「松陰神社」という存在は知っていたのですが、これまで行ったことがありません。偉大な思想家であり、アクティブな人だったというおぼろな知識はありながら、なんたって、こちとらバリバリの佐幕派ですからねぇ(笑) あまりお参りに意欲的ではなかったわけです(^_^;)
駅から神社まで続く商店街の柱には、幕末を彩った長州藩の志士たちの解説と絵のプレートが貼られていました。だいぶ、薄くなっちゃってるけど……。到達した神社は、こんな高級住宅にあんれ、まぁ〜というくらい広い境内。境内には松陰先生の像や旧大山道(いまの世田谷通りだそうです)に建てられていた松陰神社道の道標なども残されています。
本殿の横には、高杉晋作らが学んだという松下村塾を模した建物があります。意外と小さい……。まあ、剣術ではなく学問を教えていたのですから、そんなに広い場所はいらなかったのでしょう。いまは固く閉ざされ、寒々しい感じですが、かつては幕末の志士たちが天下国家を語る熱いエネルギーに満ちあふれていたに違いありません。
社殿の左奥には吉田松陰ならびに長州藩の志士たちのお墓所があります。神社にお墓……、あるんですね。蛤御門の変で幕府が松陰先生のお墓を壊しちゃったお詫びに送った石燈籠などもありました。明治になっちゃったからには、お詫びをしておかないとねぇ(笑) 境内には立派な石燈籠がずらっと並んでいます。32基もあるそうな。これらは伊藤博文や山県有朋などから1908(明治41)年に奉納されたものだそうです。明治政府のお歴々が深く頭を垂れた場所なのでしょう。いまも平日の中途半端な時間であるにもかかわらず、ポツリポツリと参拝の方々の姿がありました。
オリンピック放送
ウィンタースポーツは自分もやっている、いや、やっていた(-_-;)ので、冬季オリンピックにはけっこう目が行きます。でも、いつテレビを点けても、地上波でやっているのはカーリングとフィギアスケートという感じ。もちろん、チーム青森には頑張っていただきたいですが、カーリングって、競技人口も少ないし、けっこうマイナーなスポーツじゃありませんか?(笑) もう、そろそろ飽きてきた……っていうほど、見てもいませんが(^_^;)
テレビが放送するのは、日本人がメダルを取れるか否かっていう話題ばかり。日本選手の出場していない競技は、やってるの?っていう感じだし、出場してても上位には入らないような競技は、字幕だけ……というような扱いですね。
もちろん、スケートもジャンプもおもしろいのですが、こればっかり再放送しなくても……。滑降とかスーパーGとか、アルペンのスピード系は、ウィンタースポーツの花形ではないでしょうか。これらの種目は、日本人選手が出ていないので、BSで深夜に頑張ってみるか、他の競技も一緒くたで録画してあとから探すか、あきらめるしかありません(-_-;) 地上波では風景も見なかったような……。
スキーヤーとしては、見せてもらいたいんだけどなぁ。時速100キロ以上のスピードを生身の人間がスキー板をコントロールするだけで降ってくるというスピード系のアルペン競技は迫力があるし、カッコイイ!と思って、スキーを始める子どもたちもいると思えば、まあ、日本のテレビ局はスキー人口を増やそうという気はないなと思うしかありません(笑)
いろいろな色のメダルをたくさん獲得しているフィギアだってリンクが消えちゃうというスポーツ行政だから、どうせ無駄かぁ〜(笑) これから始まるスキーは技術系で、日本人選手もちょっとはエントリーしているので、ちょっと地上波で見せてくれるのかなぁ〜と、ちょっとぼやいてみました(^_^;