ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2007/07/27  (金) 

農業に魅せられる人

古い友人から便りがありました。年に1度ぐらいの連絡なんですけど、その都度、違うところにいます。今年は、茨城県のどこかで農業をやっているのだそうです。いまは茄子の収穫で猫の手も借りたいほどの忙しさだとか。日の出とともに働き始め、日の入りとともに寝る(は、ちょっとオーバーですが)ような生活だそうです。電話があったのは8時半頃でしたが、「もう、眠くて眠くて。寝ちゃう前にちょっと電話してみました〜」ということでした。
 
東京で仕事をしていた頃は、けっこう重量級で、スキーで膝を痛めていたせいもあって階段の昇り降りにふうふう言っていたものですが(ご老体ってわけでもないのに)、すっかりスリムになって、メタボリックからの脱出にも成功したそうです。寝るのが早いから大酒も飲まなくなったとか。
 
この人は、これまでも転職魔。ある時期からは、転職といっても農業関係の仕事ばかりになりました。最初は生産者と消費者を結ぶ流通系の仕事だったのですが、ついに念願の生産者になったようです。口癖のように「農業やりたい」と言っていたので、まずは希望がかなってよかった、よかった。
 
私は400年以上、都市プロレタリアの家系なので、どうもDNAから「大地の恵み」という項目が欠け落ちてしまったらしく、土いじりは大の苦手。虫が怖いし、気持ち悪いし(^_^;) だから、これほどに農業に惹かれる人の気持ちは正直言ってよくわかりません。でも、すごく健康になって、声も元気いっぱいになってる話を聞くと、やっぱり人間って自然の中で生活するほうが合っているのかななんて思います。人による?
 
遊びに来れば、とれたての茄子をくれるという話なので、トラックででも乗りつけるかな。いま、野菜は高いし(^_^;)



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2007/07/26  (木) 

蒸暑日

今日も東京は蒸し暑い一日でした。晴れて暑いならまだ許せるって感じですが、もわっと暑くて、ちょっと動くと汗がだらだら。汗かいてもスカッとするような汗じゃないし。九州南部では1週間近く35℃を超える猛暑日だそうですね。それもまた、大変。天気予報のお日さまマークが、冬は暖かそうと見えるのですが、いまごろは「うへっ!」って顔してます。
 
今年から25℃以上夏日、30℃の真夏日の上に、35℃以上の猛暑日っていうのが設定されたらしいですけど、ヨーロッパでは40℃以上、45℃以上なんて報道も聞こえてきています。来年からは「40℃以上は……」なんて、呼び名が決まるんでしょうか。酷暑日? 激暑日? 少なくても「チョー」はもう超えていますな。
 
明日も梅雨が明けない晴れマークのようです。早く夏が去ってほしいような気分になるのは、年をとったってこと?



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2007/07/25  (水) 

ふくろう

先日、ふくろうを集めているという人に出会いました。コレクションという意味ではふくろうはけっこう人気があるらしく、他でもそんな話を聞いたことがあります。その人の話だと、不苦労のご利益を得るには100個集めなくてはならないんだとか。「ひぇ〜、100個は大変でしょ〜」 と言ったら、もう60個以上は集まったって言ってました。
 
ふくろうは日本だけではなく、世界的に人気のある縁起物なのです。ヨーロッパでは「知恵の神」として愛されていますし、中国では「幸運を呼び込む鳥」として大事にされています。ハリー・ポッターの大事な仲間もふくろうですよね。
 
そんなわけで、世界中に民芸品とかアクセサリーなどにふくろうが使われているので、集めているというと海外旅行のおみやげにいただいたりするので、知らないうちに集まっちゃうとのことでした。
 
日本でも「不苦労」「福籠」「不苦老」なとと言われ、金運、幸運、長寿のシンボルとされるほか、やはり知恵の神が宿る「袋」とも言われるようです。ふくろう→ふくろー→ふくろって、ちょっとダジャレ系かな(笑) 日本の縁起物は語呂合わせが好きですもんね。

  



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2007/07/24  (火) 

隅田公園と向島界隈

吾妻橋のほうから三囲神社や弘福寺を目指して歩くと隅田公園を抜けていくことになります。下町にしては緑がうっそうとしていて、庶民の憩いの場風。季節がいいときに日本庭園をそぞろ歩いてみるのもいいなぁという感じ。池のそばのベンチに真っ赤な口紅の年増の姐さんがタバコを吸っている……と思ったら、オジサンだった(-_-;) 私は無意識にびっくり顔をしたのでしょう、にらまれてしまった(^_^;) 隅田公園は旧水戸藩下屋敷の庭園だったそうです。桜の名所であると同時に、人家のたてこんでいる墨田区の火除けも兼ねているそうで区内で最大の公園です。

 
隅田公園の中というか、隣接してというか、牛嶋神社があります。5年に1度の大祭では、黒雄和牛が鳳輦(牛車)を引いて町内を巡行する古式豊かな行列がみられるとか。実は、今年が、その5年に1度の年に当たるらしいのです。これはぜひ見に行ってみたいですね。
 

隅田川七福神の三囲神社や弘福寺のあるあたりを「向島」といいますが、すぐ近くなのに賑やかな浅草とはちょっと違った雰囲気があります。一見、普通の街並みに見えるのだけど、ゆっくり歩いてみると大小さまざまな料亭が軒を連ねていることに気づきます。ここらあたりは、むかし「向島花街」といわれる華やかな場所だったんですね。黒塀でイチゲンさんお断りというムードの超高級料亭ではなくて(イチゲンさんお断りかもしれませんけど)、なんとなく粋でしっとりとした雰囲気の料亭です。

どんな人がお客さん? 


七福神とは関係なくうろうろしていると、路地の奥にこじんまりした神社があったりして、なかなか興味深い街です。こじんまりといったって、1289(正応2)年創建で。江戸時代初期に秋葉大神の神影を納めたことがきっかけで秋葉神社となったという由緒正しき神社ですよ。
火伏せの神として有名で、11月の鎮火祭には多くの人々が訪れるそうです。春は境内の大きな桜が見事な花を咲かせ、秋には紅葉が美しく、江戸時代にはわざわざ大名が立ち寄ったところだそうです。

 



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2007/07/23  (月) 

白鬚神社

やっとたどり着きました六福神目。寿老人を祀る白鬚神社(東京都墨田区)は向島百花園から200メートルほど歩いたところにあります。水戸街道(だっけ?)なんか通っていると「→白鬚橋」なんて大きく出ているから、すごく大きな神社だと思っていたら、意外にこじんまりした社でした。でも、向島界隈では一番古い神社だとか。

 
白鬚橋がつなぐ隅田川の西は武蔵国、東は下総国。白髭神社が位置するのは、下総国です。白髭神社という名前の神社は全国各地にたくさんありますが、総本社は滋賀県高島町にある白髭神社だそうです。行ったことはありませんが、比良山麓の琵琶湖岸にある神社で、湖の中に朱色の鳥居が立っているそうです。951(天暦5)年に慈恵大師がこの近江の国の白鬚大明神の分霊を祀ったのが、墨田区の白鬚神社の創始とされています。平安時代のことですね。

 
もともとは朝鮮渡来の神を祀った神社だったそうですが、現在は「猿田彦の神」が祀られているのだとか。猿田彦は、天孫降臨の神話の中で瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の道案内をした神です。そのため旅の安全や、客を店に案内してくれる商売繁盛にご利益がある神として信仰されています。

 
ここにおいでになる七福神のひとり(一神?)寿老人は長寿延命、富貴招福の神様。中国宋代の仙人である寿星の化身とされています。長い杖を持ち、その肉を食べると数百年生きられるという黒い鹿、玄鹿を引き連れ、中国では長寿の象徴とされる桃を手に持つ長寿の神様です。

 
一応、お参りはしてきたものの、個人的には長生きしたくないなぁ。これから地球はどんどん暑くなるのだろうし……(-_-;) そろそろ熱帯夜の恐怖を予感させる蒸し暑さを感じる頃となりました。



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大暑
梅雨明け