明王寺(甲斐霊場第83番)
明王寺と記されている道へ入っていくと、どうもお寺ではなく神社のような気配。本当にここかなぁと入っていくと、やっぱり鳥居が。明王寺って神社? いくらなんでもそれはないでしょう。と、ちょっと脇に入ったところにお寺がありました。
寺の縁起では、藤原不比等にゆかりのある上人が、この地で修行をしていたときに不動明王が現れたので、770(宝亀元)年にこの不動明王像をご本尊として明王寺を開いたと伝えられています。この頃にはお寺の境内は約3000坪あり、近隣の広大な山もすべて寺域で林があり、たくさんの堂や塔が建ち並んでいたのだとか。階段を登った隣にある神社も昔はお寺だったと伝えられているそうです。
裏手に庫裏があり、ちょうど出ていらっしゃった奥様にお話を伺いました。実は、ご朱印は本堂の前に出してあり、「ご自由にお持ちください」状態だったのです。料金箱はありましたけど(笑) それに気づかずに、例によって「ごめんくださーい」と声をかけてしまったら、本堂まで来てくださってお寺の成り立ちのお話をしてくださったのでした。
皇室とご縁があり、後小松天皇(在位1392〜1412)から菊花紋章の使用が許されたお寺なのだそうです。だから、屋根にいまでも菊花紋章がついているのだとか。なるほど、よくみると金色に輝いています。室町時代のスタイルを伝える四脚門は、勅使門だったもので、町の文化財に指定されています。
裏には小さな田んぼがあり、ちょうど田植えが終わったばかり。いまでは田園風景に調和したこじんまりとしたお寺になっています。見せてはいただけませんでしたが、平安初期に造られたという重要文化財、檜一本彫りで像高43センチの薬師如来立像が寺宝になっているそうです。
台湾料理「小味園」
今日は、昨日とはうってかわって、さわやかな晴天。千葉マリンスタジアムにも大勢の両チームのファンが集まりました。試合もうってかわって、ひっさしぶりのベイスターズ勝ち試合。外野に行ったのは1年ぶりぐらいなのですが、外野は観戦というより応援というスタンスなので、声を出しすぎ、喉がイガイガになってます(^_^;)
4点や5点ではセーフティのリードという感じがせず、最終回にマリーンズ・ファンから「あと8点! あと8点!」というコールがかかったときは、言ってるほうは笑ってましたけど、言われたほうは「ひょっとして?」なんて思っちゃうような(笑) まったく「おっとっと」という負け方、今年はよくありますからねぇ。
連れが「おっとっと」というお菓子を持ってきていて、今日は「これは隠しておきましょう」と(笑) 8点差をひっくり返されたんじゃシャレにならないという感じです。まあ、なんとか逃げ切って……。点差だけなら、楽勝な感じですが、ハラハラするような打たれ方をけっこうしてました。
このあたりにはめったに来ることがないので、帰りに小岩の「小味園」という台湾料理のお店に立ち寄って祝杯。台湾人の友人に紹介されたお店で、マスターも台湾出身。去年から今年にかけて「台湾へ行こう!」計画が3度も挫折してしまったので、ここで現地の味を楽しもうというわけです。
エビといまが旬のアスパラの炒め物がおいしかったです。点心好きの私たちは水餃子、大根餅、もち米の焼売で何度もカンパーイ! 鬚男爵状態です(笑) 魚団子のスープが私のおすすめ。モチモチの団子の中に魚卵が入っているスープなのですが、一度はお試しください、の味です。
ほろ酔いで自宅のある駅をおり、いつものガソリンスタンドの横を通ると、なんと行きがけに164円/ℓだったハイオクガソリンの看板が、帰りには179円/ℓに変わってました。がびーん! 千葉行って帰って来る間に15円の値上げですか〜。もう、怖くてクルマに乗れませんね。せっかくのウキウキ気分が急に醒めてしまいました。そして、「今週の西武ドームへも電車で行こう」と話し合ったのでした(-_-;) ほんとにもう、クルマは飾っておくしかないでしょうかね。
千葉マリンスタジアム
今年の横浜ベイスターズは数年前に退化したような負けっぷりで、元気のないチームもYBに当たれば元気を取り戻すと言われちゃっているくらいの惨状。他人に元気を与えるなんて、いいことで、……あるわけ、ないっしょ! こっちも早く元気になれ〜! こんなときだからこそ、応援に行こうというファンの心意気もかってやってください(笑) 負けると怒ったり、弱いと見放したりしないのが、ベイスターズファンのいいところ。って、例外をのぞいてはたいがいのチームのファンはそうですね(^_^;)
今日は土曜日ながら天気も悪く、マリーンズもちょっと不調なので、だいぶ前にマンデー・パリーグが行われていた頃に来たときよりは、ライトスタンドの人数も少ないように感じましたが、それでもこのチームの応援はすごく声が出ていて、迫力があります。もちろん、数では負けていてもレフトスタンドも頑張っていましたが(^_^;)
今日は、スタンドデッキと呼ばれている緑色の椅子、フィールドに張り出した席に座らせてもらいました。ファールボールが近くに飛んできます。ファールフライをこの席の間近でキャッチしたマリーンズの神戸選手、だーっと走ってきたとき、すごく身体が大きくて迫力がありました。間近でみると野球選手って、ほんと大きい!
7回に行われる風船飛ばしを見て、ちょっと席をはずし、スタジアム探検。食べ物も種類が多く、いろいろなグッズショップもあって、なかなか楽しいです。浜スタに比べるとずいぶん広いですね。千葉産の地酒のコーナーとか、小さな子どもたちを遊ばせるスペースもありました。もちろん、ロッテリアも(笑) コーヒーカップはもちろん背番号26です。
ウロウロしているうちに雨が激しくなってきて、まさにベイスターズの涙雨。最終回もあっさりしたもんです(笑) 見届けるなりバスに走りました。海浜幕張まで歩けない距離ではありませんが、雨なのできっとバスが混むと思ったので。バスはたくさん出ていますが、とりあえず大ラッシュになる前に乗れて、何ごともなかったかのように静かに帰途についたのでありました(-_-;) 明日はお天気がよくなるようなので、外野へ行ってみる予定です(^_^;)
妙了寺(甲斐霊場第82番)
静かで広い境内をもつ妙了寺では、お留守番らしい2匹の犬が元気に迎えてくれました。吼える、吼える(笑) 庫裏はひっそりとして人の気配はありません。駐車場が広くて道路からも入りやすいのがラッキー! かつては日蓮宗の中でも格式が高く、甲府の遠光寺(第51番)、加賀美の長遠寺(第87番)とともに「甲斐国三か寺」と呼ばれていたそうです。江戸末期には、堂塔伽藍が34棟もあったとか。
戦火は免れたものの、1949(昭和24)年に出火し、本堂をはじめほとんどのお堂が焼失。現在ではかつての半分の敷地になり、1979(昭和54)年になっていまの本堂が作られています。こちら境内にも緑の葉を茂らす大樹の桜がかなりあり、早春に霊場巡りではなく桜巡りを敢行してもいいかも。
大きな安産・子育て・子孫延命の観音様があり、これは江戸時代にこのお寺の住職が祈願したこと徳川御三卿・田安家の第一子が誕生したことにちなむのだそうです。「妙了寺には日蓮上人から安産、子育ての御符が秘伝として歴代に継承されている」と説明されていました。
ちなみにこの徳川御三卿・田安家の第一子、亀之助という人は徳川家16代を相続した人だそうです。その前の15代までは「将軍」ということで日本史に名を残したわけですが、16代もいたなんで、まったく知りませんでした(^_^;) 薩長は徳川家を殲滅したわけではなかったんですね(笑)
伝嗣院(甲斐霊場第81番)
甲斐霊場81番の伝嗣院は小高い丘の上にあり、甲府盆地が一望できます。山門から入る参道は階段になっているので、クルマは裏から失礼しました。本来であれば、山門をくぐってたくさんの石仏群に迎えられてお参りするところですが、本堂が先で山門があと。ゆっくり降りていくと、どこまでも石仏群が続いているのに驚かされました。
「ごめんくださーい」と声をかけても応答がなく、お留守のようでしたが、よく見回してみると境内に続く畑の脇に老婦人がひとり座っていました。お寺の方かと思ったら、近隣の果物農家のご隠居さん。90歳になったので、桃作りは息子に任せているとおっしゃっていましたが、すごくお元気そうです。お話好きな方のようで、このあたりの(-果実についていろいろお話をしていただきました。「お寺さんはひとりでやってるから、留守が多いのよ」。
ご本尊は聖徳太子が百済王より献上された釈迦の仏牙という珍しいものだそうで、拝見できなかったのは残念。2000坪もあるという境内は大きな桜の木がたくさんあり、いまは緑の葉を茂らせていますが、春先には見事な花を咲かせていたに違いありません。あまり有名ではないようですが、隠れた名所かもしれません。境内の奥にはこじんまりとしていて手入れの行き届いた庭園もありました。 松の緑がきれいです。