永泰寺(甲斐霊場第93番)
霊亀山永泰寺は旧上九一色村古関、いまでは甲府市古関にあります。かのオウム事件で「サティアン」と呼ばれた建物があったことで一躍、全国区になった上九一色の地名は町村合併で消滅したのでした。なんだか、びみょ〜に残念(^_^;)
いまでは静かな山村の趣がある古関ですが、かつて険しい山道でありながらも甲府盆地から駿河へと抜ける重要な動脈だったそうです。武田と今川の付き合いを考えるとさもありなんという感じでしょうか。ひっそりとたたずむ永泰寺も、かつては道中の無事を願う旅人でににぎわう大きなお寺だったようです。石垣が積まれ、道路からは石段で登っていくお寺の入口には茅葺きの山門がしつらえてあり、門をくぐると本堂となかなか装飾的な釈迦堂、そして鐘楼があります。本堂の板戸は最近、張り替えられたらしくピカピカの新しい板でした。周囲の風雨にさらされた質感のある柱などと、なんだかそぐわない(^_^;) これも数年、あるいは数十年もたてば、しっくりとなじむのでしょう。
残念ながら中へは入れませんが、釈迦堂の中は欄間や天井に江戸時代の細工が施されているそうです。ご本尊の釈迦如来像は清涼寺式の彫刻で、京都にあったものを夢窓国師が戦乱によって火にかかるのを恐れてここに移したという言い伝えが残っています。
霊亀山という風変わりな山号は、ご本尊の釈迦如来像が洪水で流されそうになったとき、一匹の大亀が現れてこの像を背に乗せ、濁流を泳いで渡って助けたという由来があるのだとか。いい話のような怖い話のような……。
それより何より、せっかく訪ねたお寺なのに、カメラを持って行くのを忘れました〜。もう、取りには帰れないところまで来てから気づきました(-_-;) で、今回は携帯電話と途中で買ったインスタントカメラでしのぐことに。やっぱり画像はイマイチですね。まあ、いつものコンパクトデジカメでも、たいしていい写真が撮れてるわけじゃないけど(笑)
夏野菜
ここは、一応、国道(かな?)沿いですが、通り過ぎるのはタンクローリーやダンプ……、野菜には見向きもせずにうなりをあげて通り過ぎます。ここに野菜を買いにくるのは、きっと知っててわざわざ来る人たちなのでしょう。当然ながら、私もクルマを停めて、茄子、玉ねぎ、ジャガイモ、そして大きな袋にいっぱいの茗荷を買いました。
夕方、本栖湖のほうへ抜けて行ったのですが、雨がポツリポツリ。ザーッとくるのかなぁと思ったら、それっきり。「思わせぶりだよね」などと話しながら、河口湖町を通りかかると、どうやら局地的な豪雨があったようで、道路が冠水していました! 2車線の片側は完全に水没。道路脇の温度計は19℃になっていて、窓を開けると涼しい風が……。いったい、私たちはどこで雨雲とすれちがっちゃったのでしょうか? 青空に真っ白な入道雲が浮かんで、「わっ、夏だ!」という感じ。で、多摩方面に向かうと、少しだけ雨に出会いました。
今日の雨は、ホントに局地的だったようです。家に戻っても、稲妻が炸裂し、雷鳴は聞こえてくるのにまったく雨は落ちてこないまま。テレビをつけたら、すぐ近くで大雨洪水注意報? 山手線も止まったそうで(-_-;) なんだか、ほんとに、「ヘンなお天気!」です。地震といい、大雨といい、当たり前に天変地異が起こっているという感じ。やっぱり地球が怒ってる? おいしい野菜を育ててくれる大地なのに、意地悪もしてくれますよねぇ。
太平の眠りを覚ます、蚊!
わっ! と、思ったときには、もう6か所も刺されていて……。強力なやぶっ蚊に違いありません。それも、きっと1匹の仕業。どうして、何か所も続けて刺すのでしょうか? なんて、考えている場合ではありません。がばっと飛び起き、隣の部屋へ走って、ムヒ! ムヒ! そして、蚊取り線香を寝室に持ち込みます。
いまは電気や薬品で蚊を退治する人がほとんどでしょうが、私は蚊取り線香が好きで、常備品にしています(笑) でも、この煙で蚊が死んでしまうとは思えません。だって、蚊取り線香を焚いていた部屋で蚊の死骸を見たことないですもん。煙を嫌がって、どこかへ逃げていくだけなのではないかなぁ。
私の大事な血を吸って、これを栄養にして子孫を増やし、再び攻撃してこようという腹づもりでしょう。でも、産卵するためには水が必要なのですよね? 部屋の中に水溜りはありません。コップに飲み残しの水があったとしても、朝には洗っちゃうのよ。貴重な血を吸って、夜中に私を起こし、走り回らせても、あなたの子孫繁栄にはつながらないと思うんだけど。だから、お願い。家の中で吸血するのは無駄だからやめてください(-_-;)
夏の暑さにも負けず
私はグルメではありませんが、お鮨のおいしさって、ネタもさりながら、シャリの占める要素があるような気がします。ご飯の量は多からず少なからず、そして握り方のほどよさが、旬の魚や貝たちを「おいしい!」と感じさせるような。お腹いっぱい食べるのは「粋」ではないのかもしれませんが、誘惑に勝てず、お腹いっぱい!(笑) 食べるのに夢中で、写真撮るのを忘れました(-_-;)
そのあと、麻布十番のショットバー、セントエルモスバーへ。この店の新宿店はその昔、ときどき行っていました。ある日、通りかかるとなくなっていて、聞けば2年前に閉めたとか。ここ、本店ははじめてだったのですが、かつて新宿店にいたバーテンダーさんがいました。「あぁ、新宿にいた人だ」と思ったものの、知らん顔していたら、わざわざ席まで来てくださいました。
覚えてるの? 最後に行ったのは3年ぐらい前で、しかも年に1回か2回しか来ない客だよ? 印象に残るタイプでもないし(-_-;) ちょっとびっくり。そんなに流行ってる店ではなかったかもしれないけど、お客さんの数って、けっこうな人数でしょうにねぇ。そして、プロなんだなぁと感心しました。お酒はたしなむ程度なので(笑)、気楽に1杯だけっていう感じで飲めるショットバー、私は好きです(^_^;)
で、飲みすぎたわけではなく、楽しくおしゃべりしていたら、あ、終電が! 私鉄がアウトでしたねぇ(-_-;) 最寄のJR駅までたどり着いて、タクシー。こんなのも3年ぶりぐらいかも。貧乏人のやることじゃね〜! これから、しばらく謹慎生活です。はぁ〜。
蓮華寺(甲斐霊場第92番)
蓮華寺は、日蓮のお弟子さんで高弟六老僧といわれるひとり、日興が誕生した地で、ここは日興の父、橘光重の館があったところといわれています。お寺の由緒は深いのでしょうが、いまは2000(平成12)年に建てたれたという本堂をはじめ、庫裏なども新しく、あまりピンときません。
蓮華寺は、山梨県南巨摩郡鰍沢町にあります。鰍沢というと、落語の世界を思い出すのですが、このあたりはそんなに雪が深かったのでしょうかね。落語はほとんど知らないので、「おやじの骨を身延山に納めるため、参詣かたがたはるばる江戸からやってきた男が帰り道に山中で大雪となり、日も暮れて道に迷って……」という噺だったといサワリのところしか記憶がありません。
鯵ヶ沢に行ったときに、ここが落語のご当地だと思い、キョロキョロしたことがあります。鯵ヶ沢って、青森県! 「江戸からこんなところまで納骨に来たのか〜、大変な旅だなぁ〜」なんて(笑) 「鯵ヶ沢の近所に身延山があるか!」なんて、突っ込んでくれる人もなく、大雪というキーワードに引っ張られてか、ずいぶん長い間、鰍沢を鯵ヶ沢と誤解していました(-_-;)
日興は、日蓮が身延山に入ってからは出生地の鰍沢をはじめ、甲州、駿河などで布教に力を発揮し、他宗の多くのお寺を日蓮宗に転宗させたそうです。こういうのを功績というのかな。日蓮没後は駿河に大石寺を開き、日蓮正宗を起こした人です。