ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/10/20  (月) 

日本橋「べったら市」

日本橋小伝馬町、時代小説ではおなじみの町ですが、毎年、ここで行われる恵比寿講「べったら市」へ行ってきました。「べったら市」は、江戸中期の中期、宝田恵比寿神社の門前で10月20日の恵比寿講のために、前日の19日に市がはじめたことがその起源だそうです。
 
大根のべったら漬けがよく売れ、この麹のついた大根を「べったりつくぞぉ〜、べったりつくぞぉ〜」と叫びながら振り回して売ったことから「べったら市」と名づけられたのだとか。アメと麹で大根を漬け込んだそがべったら漬けで、ほんのり甘くて、おいしい大根になっていました。でも、100gあたり300円とか400円とか、けっこう高価です。大根1本が2,000円ぐらいになってしまうのですよ。
 
恵比寿さまは江戸時代以降、商業の神様として信仰を受け、恵比寿講には多くの商人が集まっています。ここ日本橋の恵比寿講は日本橋七福神の恵比寿さまが祀られている宝田恵比寿神社の前に市が立ちます。「べったら市」とよばれるようになったのは明治以後だとか。
 
今日は、平日の昼間だというのにかなりなにぎわいでした。夕方から、またいっそうにぎわったのではないでしょうか。有名な店が出すべったら漬けの露店のほかにも、たこ焼きやお好み焼き、金魚すくいなどたくさんの露店が建ち並んでいます。こぶりなべったら漬けを1本買うと、露店のおにいさんから「今年は今日で終りだから、また来年、買いに来てね〜」と言われました。鬼が笑う(笑)
 
ビニール袋に入れて、紙で包んで、さらに袋に入れて……。でも、けっこう臭うのですよ。べつに悪臭ではないのだけれど、電車の中でちょっと肩身が狭かったです。とりあえず、友人の事務所に飛び込んで、さらに厳重に、幾重にも袋に入れて縛ってみたのですが、やっぱり、やや臭いが……。通勤ラッシュになる前に、そそくさと帰ってきました(笑) でも、おいしかったです!
 



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2008/10/19  (日) 

喜多見氷川神社「例大祭」

世田谷区喜多見の氷川神社例祭に行ってみました。駅から遠い〜。しかもほとんど人通りのない住宅街で、「お祭りなんか、やってるのかなぁ」という感じです。まっすぐ行けといういうから来たものの……。教えられたほうと逆側から太鼓と笛の音が聞こえてきます。ちょっと戻ってのぞいてみると、氏子さんの詰め所かなにかのようです。お囃子の音はテープで流しているものでした。初老の方がポツンと所在なげに座っています。でも、祭り装束だから、お祭りはありそうです。
 
しばらく行くと、前方にこんもりと森が見えてきました。住宅街の中の森、これは鎮守の森でしょう。氷川神社はきっとそこにあるのだと思い足を速めました。風に乗ってかすかにお囃子の音も聞こえてきます。
 
喜多見氷川神社は740(天平12)年の創建と伝えられ、もっと多摩川に近いところにあったらしいのですが、14世紀の半ばに壊滅。洪水だったのでしょうか。詳細はわかっていないそうです。1570(永禄13)年、江戸開祖の江戸重長の末裔でこの地の領主だった江戸刑部頼忠(後に喜多見氏と改名)がこの神社を修復、1628(天和2)年に喜多見若狭守勝忠が再興したと伝えられています。
 

二の鳥居は 1653(承応3)年に喜多見勝忠の子、重恒と重勝の兄弟によって建立されたもので、都区内の鳥居としては最古の部類に入り、世田谷区有形文化財に指定されています。参道を抜けて社殿入る左側には、付近から出土したという石棒が立石大神として祀られています。そこに卵が備えられていたのですが、なんででしょう?
 
神楽殿では、夕方から里神楽が演じられるそうですが、ちょっと時間が早かったのでお囃子が演奏されていました。あいにくお神輿は巡行にでてしまって、お留守。ひょっとして神様のいない社殿に一生懸命にお祈りしたってことでしょうか(笑) これはお神輿を探しに行かなくては!
 
同じような住宅が建ち並んでいるので、来た道を帰らないと迷子になってしまいそうです。戻りかけると、どこからか太鼓の音が響いてきます。反対方向だけど……、見に行ってしまいました。大勢の子どもたちが引く大太鼓に遭遇。でも、ちょうど休憩に入ったところです。大太鼓の後ろにはお神輿が来るのかな、と。警備の方に伺うと、はるか後方をお神輿が巡行中だそうです。行ってみよう! だいぶ歩いた路地の奥でお神輿を発見。神様はこちらに?
  
で、見事に迷いました。再び、警備の方に道を聞くと、とってもわかりにくいので、とりあえず右に曲がって大きな通りにでなさいととのこと。たぶん、多摩堤通り。広い道に出て、世田谷通りを目指すと、バス停にして2停留所ほど成城寄りに振られてました。さすが世田谷区である、と(笑) 迷ったおかげで、次大夫堀公園という民家園を見つけ、鍛冶仕事を見せていただくという楽しい体験をしました。その話はまた後日。
 



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2008/10/18  (土) 

バラフェスタ「神代植物園」

友人から電話があり、「いまラジオで深大寺でそば祭りやってるってよ。行ってきたら?」と。天気がいいのにグダグダしていたので、それでは行ってみるかと腰をあげました。しかし! 到着したのが午後2時近くで……、そば祭りのイベントは終わっていました。それはそうですね、いま中継してるよって言われてから出たのでは。いくら多摩地域在住でも深大寺の隣に住んでるわけじゃない……(^_^;)
 
深大寺には、その名前の由来でもある「深沙大王」という神様にまつわる「縁結び」の物語あります。毎年(たぶん)、それにちなんだ恋愛小説を募集していて、そば祭りはその受賞作品の発表会も兼ねていたようです。恋愛小説に興味がないのでスルーしました(笑) お正月や「だるま市」には及びませんが、恋愛小説のせいか、お天気がよい週末のせいか、そば祭りのせいか、参道もお蕎麦屋さんも多くの参詣客でにぎわっていました。

  

深大寺といえば蕎麦が有名ですが、近くの畑ではちょうど蕎麦が白い花を風にそよがせていました。もっとも、いまはこのあたりで育った蕎麦が食に供せられるわけではなく、これは見本のようなもの。畑の広さは、2坪といったところでしょうか。このあたりも都市化が進んでいますから、無理もないのでしょう。
 
せっかくここまで来たのだからと、神代植物園へ。ちょうど「秋のバラフェスタ」が開催されています。入口で植物園の雑木林から集めてきたというどんぐりや松ぼっくりを案内していました。小さなお子様にはくださるそうですが、オトナはダメよ、と(笑) バラ園ではジャスのコンサートも行われていました。バラとジャズ、案外、合います。
 


秋のバラは、春のバラに比べると花は小ぶりですが、香り高いのが特徴です。と、園長さんが言っていました(^_^;) いまが盛り! バラは1輪でも華やかですが、たくさんの花が咲きそろうととてもゴージャスな感じがします。大きい花や小さい花、花びらの形や色も多様ですが、どうも遠くで見たほうが美しく感じるものと、近くで見たほうが美しく見えるものがあるように感じます。
 
遠くで見て「わー、きれいだなぁ」と思い、近寄ってみると「カトリーヌ・ドヌーブ」と命名されたフランスのバラでした。濃いピンクで花弁も豊か、近くで見てもきれいでした(笑) 派手な感じがしますが、これぞ薔薇というイメージですね。他にも美しい花がたくさんあります。10月いっぱい開催されているそうなので、御用とお急ぎでない方は、ぜひ見に行ってみてくださいまし。
  

  

  

 



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2008/10/17  (金) 

大分のかぼす

大分出身の友人から、ふるさとから送られてきたという「かぼす」をいただきました。スーパーマーケットで1個数百円の値段がつけられているものの3倍ぐらいある大きなかぼすをたくさん! さっそく秋刀魚を買ってきて焼き、じゅーっと。天然のかぼすで、種は多いのですが、果汁たっぷりでとてもおいしゅうございました。

 

秋刀魚1匹に1個はとても多すぎるので、あとは絞って蜂蜜を入れ、ジュースに。かぼすは香りもよく、ホットジュースでおいしくいただきました。私は酢やレモンはあまり好まないのですが、かぼすだけはたくさんあるのに誰にもお裾分けもせず、抱え込んでジュースを楽しんでいます(^_^;)

 

ふるさとのある人はいいですね。子どもの頃は夏休みに「田舎のおばあちゃんの家に行ってきた」という友だちがうらやましくて、うらやましくて、「家にも田舎を作れ〜」と駄々をこねたものです。さぞや困ったでしょうねぇ、両親は(笑) しかたなく、夏休みには大阪の伯母の家に連れて行くという習慣ができました。でも、大阪には海や山はなかったのです(-_-;)
 



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2008/10/16  (木) 

武蔵野線

久しぶりにJR武蔵野線に乗りました。久しぶり、とは言っても、そう何度も乗ったことのある線ではありませんが。この電車に初めて乗ったとき、昼間でガラガラの車内に座って、本を読んでいました。すると、車内アナウンスで「次は、しんおだいば〜、しんおだいば〜」と聞こえました。台場? こんな山の中に? しかも、新? 頭の中を疑問符が飛び交いました。どんな台場なのだろう、そのうち見学にでも行こうか……。とは思ったものの、確認もせず、駅を通り過ぎたのも気づかず。
 
そして、次に耳に飛び込んできた車内アナウンスが「次は、ぴかちゅー、ぴかちゅー」。「ええーっ、ピ、ピカチュー?」。いくらなんでもそれはあるまいと思い、車内の路線ガイドのところまで行って確認しました(笑) それは「北府中」という駅名でした。「きたふちゅう、きたふちゅー、ぴかちゅー」なんども早口で言ってみてください。最後はきっとピカチューになりますよ(笑)
 
とすると、「新お台場」も違うなと思い、確認すると「新小平」でした。車掌さんの滑舌がそうとう悪いのか、私の耳がそうとう悪いのか……。前者であることを祈ります(^_^;) 今日、乗ったときはちゃんと「北府中」「新小平」と聞こえましたから。違う車掌さんだったし(笑)
 
糸井重里さんが作っている「ほぼ日刊いとい新聞」というサイトがあります。友人に「おもしろいよ」と教えられてから、愛読しています(笑) そこに「言いまつがい」というコーナーがありますが、これはタモリさんのテレビ番組で紹介されたり、本もでているのでご存知の方も多いかと思います。言い違いや聞き違い、書き違いなどの投稿を掲載しているだけなのですが、これがけっこうおもしろいのです。中には「絶対、つくったな」と思われるようなものもありますが、思わず噴出すようなネタもいっぱい。絶対にひとりで読むことにしています(笑) で、思わず、そこに投稿しようかと思った「ピカチュー」でした(^_^;)
 



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