花散らしの雨
今年は本当に春先が寒いですね。今日の東京は小雨がやまず、肌寒い一日でした。そう強く降っているわけではないのに、道には桜の花びらが……。やはり花散らしの雨になりました。ほろほろと風に舞う花びらも美しいものですが、雨だとそこここに花びらはへばりつき、なんとなく寂しい風情です。明日は、快晴が予報されていて、気温も高くなりそうなので、盛大に花びらの嵐がみられるかもしれませんね。
★今日の桜★雨濡れて、下がってしまった枝が多かったようです。
農業
最近、都会を捨てて、自然の中で農業をしようという人々が増えているようです。景気が悪くて、仕事がないから……という消去法的な理由もあるようですが。先日、50歳を過ぎて農村に飛び込んで行ったオジサンと話をする機会がありました。農を本当の意味で「業」とするために、日本の基幹産業に育てたいという夢と野望(?)をもって農の世界に飛び込み、毎日、汗水流して身体を動かし、農業後継者たちを育てるための後援も行っているそうです。
農業を始めて、最初の1年は本当に厳しかったといいますが、いい出会いもたくさんあり、3年目の昨年ぐらいから、なんとか順調に動き始めたとのこと。その中でおもしろいなぁと思ったのは、「自給自足」的発想で農業を志す人とは一緒にやりたくないということでした。自分の食べる分を作って、残ったものを換金して生活するという発想ではなく、農業を「食っていけるビジネス」として取り組んでいくべきだというのです。都会で仕事がないから「農業でもやるか」という気持ちで農業を始めた人々はだいたい失敗しているといいます。
農業というものをすごくよく勉強していて、農から日本を変えるという情熱はすごいものがあると感心しました。収穫は喜びではなく重労働で苦痛なだけ、しかし、収穫をしなければ食べていけないのだといいます。農業の祭りは、実は収穫を喜ぶものではなく、収穫が終わって、「やれやれ、ちょっと休める」という祭りなんだという話は、実感がこもってました(笑) いま、こんな世の中で、農業のあり方も考え直すべきときにきているのかもしれません。
★今日の桜★わっ、もう葉っぱがでてきていますよ。
お花見ラッシュ
上野公園には100万人もの花見客がやってくるそうですね。花見という風習は江戸時代から始まったもののようですけど、東京にも上野をはじめ、千鳥が淵だの、飛鳥山だの、何百年という歴史をもつ花見の名所がたくさんあります。友人と「明日、お花見にでも行く?」という話をしたのですが、週末は「お人見になりそうだねぇ」ということで、平日に行こうということになりました。
近所の野川もややお人見状態。ライトアップでちょっと有名になってしまったようで、まだライトアップの日程は発表されていないのですが、昼間は大宴会場と化しています。桜並木のある部分に広い河原が少ないということもあるのでしょうが、敷物を敷けるようなところにはすべて人が座っているというような状態。そして、誰も花を愛でるわけではなく、豪快に飲み食いしている、と(笑) 理由をつけて宴会をしようというのがそもそも花見の趣旨のようなものですから、大いにけっこうなんだけど(^_^;)
来週末にはきっともう花びらを落としているのだろうなぁ。諸行無常ですね。
★今日の桜★人間の映らない画は撮れませんね(笑)
車窓からお花見
ちょっと所用があって、夕方から水戸までひとっ走り。外環大泉入口を目指して出発したのですが、ずいぶん久しぶりに行くので、「どうやって行ったっけ?」とルートが思い出せませんでした。しかし、不思議なもので走り出すと、身体が道を覚えている(笑) いまのクルマはナビなしなので、目的地近辺ではウロウロすることも多いのですが、通ったことのある道は案外、記憶しているものです。
走り出して気づいたのですが、街路樹にもけっこう桜並木が多いのですね。幾度の桜のトンネルを抜けた感じです。東八道路の宇宙航空技術研究所でしたか、ちょっと前までは航空技研といっていた建物のあたりから、三鷹通りを大成高校のあたりまで、かなり長い桜並木が続いていました。今日は天気があまりよくなくて、しかも夕方近かったのでいまひとつの感じですが、青空が背景にあればきっともっと美しいのではないかと思います。
もう一つ、こちらはかなり有名ですが、武蔵野市役所の前の通り。ここはもう本当に桜のトンネルの感じです。市役所の前あたりで「桜祭り」が開催されているようです。ただ通過するだけはもったいないような道ですが、先を急いでいたため車窓から眺めるにとどめるしかありません。咲いているうちにもう一度、来て見ようなどと思っても、たいていは実現しないのですよね(^_^;) まあ、やればできることをしないだけですが(笑) 一瞬ではありますが、目の保養という感じでした。
★今日の桜★こちらも桜のトンネルに
ほぼ満開
お天気になって、気温も上がって、1週間にわたって観察してきた野川の桜もほぼ満開になりました。ときおり飛ばされそうになるくらいの強風が吹いていて、風の音が怖いぐらいです。風邪に押されてふらついたりして。けれども、まだ若い桜の花びらはしっかりしていて、風に散ることはありません。青空に伸び上がり、風に揺れている姿もきれいですね。
なぜ日本人は桜が好きなのでしょうか? 短期間で変化が見てわかるので季節の変化を肌で感じやすいからでしょうか。四季があって、農耕文化で自然を観察する習慣があるからかもしれません。家に人を招いてパーティをするというよりは、花見だけではなく集まって青空の下でパーティをするっていうのは、日本の伝統ですね。江戸時代からの風習らしいですけど。
桜は1週間か10日で、花が開き、散っていき、葉桜になる頃は確実に暖かくなって「さあ、春!」という合図をしてくれるような、すごい体内時計を持っている樹木ですよね。そして、それがたくさん集まって植えられているところが多いから咲くのも、そして散るのも壮観です。日本人の美意識の根底に、はかなくさ、いさぎよさを愛するものがあるのでしょう。
「日本人はタイムセールが好きなんじゃない? 桜は期日限定だから、なんか見なきゃ損するみたいな」といったら、オーストラリアの友人に妙に納得されました(笑) 日本人はタイムセールが好きなんですかね? 中国人は梅が好きだといいます。長く楽しめるものにお得感をもつのが中国人? パッと咲いてパッと散る、瞬間的なものを愛するのでしょうか。花火も日本人は大好きで、日本ではとっても発展した文化ですから。強風の中、お花見をしているグループもたくさんありました。そぞろ散歩の方々もいっぱい。気温もまあまあ高かったので、もう川の中に入って遊んでいる子どもたちの姿も見かけました。まあ、理屈はともかく、満開の桜並木は美しい!
★今日の桜★定点の桜もほぼ満開。