
頤和園
頤和園は、ものすごく大きな庭園公園。1998年にユネスコの文化遺産に登録されたものだそうです。290万平方メートルもあるとのこと。なんでも大きい北京でも最大の広さを持つ公園です。よく東京ドーム何個分とか言いますが、東京ドームってたかだが4万6,700平方メートルぐらいですよ(笑)
12世紀中頃から、宮廷で使用する水源を確保する貯水池として開発したのがはじまりで、15世紀末あたりからときの権力者の庭園として整備されてきたようです。19世紀に頤和園と名づけられ、かの有名な西太后の避暑地になったそですが、とにかくお金かけすぎで、当時の清朝としてもなかなかシンドイことだったとか。
建物はいろいろあり、3階建ての京劇の劇場などもありますが、例によってすすっと行って帰ってくるだけで、じっくり見ることはできません。しかも、土曜日だったせいか、お正月の浅草並みの混雑という感じ。ほとんどは中国各地からの観光客のようです。みんなお揃いの帽子やジャンバーのようなものを着て、旗を立てて歩いています。私たちのガイドさんも旗を立てて歩くのですが、旗を立てての観光って、修学旅行以来って感じです(笑)
中国人の観光ツアーのみなさんは、自由人が多いようで、並ばないし、集まりません。旗やお揃いの帽子は必需品でしょうね。なければすぐに迷子になるんじゃないかしら。それにみんな声がでかい(^_^;) それが大勢集まってしゃべくりあっているわけですから、うるさい、うるさい(笑) ガイドさんたちはその中で説明をしなければないので、拡声器を持っている人も多く、そんなこんなでものすごい喧騒です。
なので、ちょろっと観光でもお腹いっぱいという感じになりますが、もし、人が少なくて、静かであれば、本当に素敵なところなのではないかと思います。平日の早朝などであれば、いいのかも。ずーっと長い回廊の天井には、素晴らしい文様や絵が描かれていて、実に見事。遠くに築山と建物が見えましたが、そういうところをそぞろ歩いてみたいと(-_-;)

盧溝橋
盧溝橋といえば、盧溝橋事件のことだけを知っているという感じだったので、なんで観光?と思っていました。世界遺産になるような由緒のある橋だとはつゆ知らず(^_^;) 盧溝橋は1192年 に完成。何度か修復が施され、現在は全長266,5メートルの永定河(むかしは盧溝河といったそうな)に架かる石造りのアーチ橋です。橋の欄干は、それぞれが異なる表情や姿をした獅子の像になっています。なんと合計501もあるそうです。
マルコポーロが「東方見聞録」の中で、この橋を「世界中どこを探しても匹敵するものがないほどの見事さ」と記したことから、西欧ではこの橋のことを「マルコポーロの橋」と呼ばれているそうです。橋のたもとには乾隆帝の筆と伝えられる「盧溝暁月」の石碑があります。この皇帝がここで月を見たということ、現在でも月見の名所になっているのだとか。
日本では、やはり月見の名所というよりは盧溝橋事件の場所として知られていますよね。1937(昭和12年) 7月7日に起きた謎の発砲事件が日中戦争の発端となったと学校でならったのではないでしょうか。この戦闘で日中あわせて100人ぐらいの死傷者を出したとのこと。死傷者は圧倒的に中国側に多かったようですけど。
バスを降りて一番先に目に入るのは、橋のたもとにずらりと並べられた大砲です。当然、日本軍がいたほうへ向けられているのでしょう。これはいまでも抗日の象徴なのかな? かつては日本も、そうとうひどいことをやってきましたからねぇ。日本と中国、積年の恨みつらみが、どこにもここにもあるようで、互いに政治が変り、体制が変っても、そう簡単には歩み寄れないねぇと思いました。

故宮




ちょっと偵察と安いツアーに乗っかちゃったほうが悪いといえば悪いのですが、この「買い物」は、事前の案内にあった「ショッピングにお連れします」の項目にはなかったものです。1日2箇所の「ショッピング」は多いと思っても、「安いツアーの宿命」と思ってあきらめていましたが、3箇所目もあったわけです。その上、バスの中でもお土産の押し売りに近い状態。こんな時期に「反日感情は大丈夫?」なんて言われながら北京に行ったわけですが、反日感情というものは表面的には感じませんでした。感じたのは、日本人から搾り取るだけ搾り取ってやろうという商魂でしたねぇ。



ちなみに、3万だ、5万だというこの掛け軸を買った人も数人はいました。「なんでも鑑定団」に出品?(笑) 私と姉やんは、ここに限らず、どこでも何も買い物をしなかったので、ガイドさんには嫌われた模様(^_^;) そりゃ、そうでしょうねぇ、マージン商売なのでしょうから。とはいえ、なんとこのツアー、21人の参加でしたが、私が最年少でした。姉やんがその次で、あと60歳代らしき人がひとりぐらい。残りはみーんな70歳以上で、リタイヤ組のご夫妻が多く、女性の5人グループも。みんな財布の紐はゆるいのでしょう。景気の悪い日本の中では「富裕層」ですね(笑) 中国って、年を取ってから行くところだったんだ……(^_^;)


天安門広場



このガイドさんは、お子さんがふたりいるそうです。これは奥さんが日本人で、子どもは日本国籍にしているから可能なのだとか。こういう逃げ道もあるのなら、ひょっとして14億人を超えてない?(笑) 世界の人口の5人に1人は中国人なのだそうですが、実は4人にひとりだったりして……。数では太刀打ちできませんね(-_-;)

輪タク





私たちは何を見ればいいの?と思っているうちに、自転車タクシーは出発点に戻り、チップを請求されて、終了。中国にチップの習慣はないそうですが、欧米人がチップを渡すので、「もらって当然」の雰囲気ができているそうです。140円ぐらいだから、いいんだけどね(笑)
