再び、王府井
4人になって気が大きくなったというわけでもないですが、路地から路地へと探索。相変わらず、買い食いもしてました(^_^;) 量り売りをしているお菓子屋さんもたくさんあるのですが、前日は行かなかった路地でピーナッツ・キャンディを発見。これは、バスの中で、ガイドさんから「おみやげに最適。6箱買えば割引。街で売ってるのと違って、作りたて」と月餅とともに北京名産として思いっきり推薦されていたものです。老ご夫妻は、すでにガイドさんから購入したとか。しかし! 箱には入っていませんが、値段はバスの1/3ぐらい。「友だちにおみやげにするのに、箱に入っている必要はないしねぇ」と……。3倍は、箱代にしては高すぎます。ちょっと買って行こうということになり、つられて私も買っちゃいました。あまり甘くなくて、なかなかイケます。
王府井は、小さなお店や屋台が並んでいる狭い路地の連なりですが、ちょっと広くなっているところでは、イートインというのかな、フードコートというのかな、お店の前に椅子やテーブルが出されていて、いくつかの店で好きなものを買って、その場で食べられるように設えられている場所もあります。京劇みたいな衣装を着た歌手の歌のサービスもあったりして。結局、目的だった万里の長城をのぞけば、北京でいちばん楽しかったのはここかも。
帰りは、老ご夫妻が疲れちゃったというのでタクシーに乗ることにしました。たくさん停まっているタクシーにホテルの名前を示すと、「行かない」といいます。そして、隣りに立っている人に何かを言うと、その人が手帳を出して、70と書きました。70元なら行くというということでしょう。そこでハタと気づいたのは、ホテルの人が紙に書いた30は、歩いて30分ではなく、タクシーなら30元という意味だったのでは、ということ。つまり、ここでの値段は、倍以上をふっかけられているということではないかということです。
そんなご無体な……。大きなホテルの前なら、ちゃんと営業しているタクシーが来るのではないかと、北京飯店というホテルまで行ってみました。ここが★いくつなのかは知りませんが、ここではベルボーイも英語を話します。タクシーが来るまでここで待てといわれましたが、待てど暮らせど……。どのくらい待てばいいのかと問うと、ベルボーイさんも「さぁ……」という感じ(笑) とても感じのいい、親切な方ではありましたが、タクシーの動向まではわからないと。それは、そうですね。
老ご夫妻は、「ぼられても、東京の初乗り運賃くらいだし、あっちのタクシーに乗りましょう」と言われました。歩く、という選択肢はないようです。当然ですね、貧乏たれの私どもとは違いますから(笑) そこで繁華街の入口まで戻って、タクシーと交渉。60元で妥結しました。すると、タクシーに乗せるのではなく、「こっちへ来い」と案内されたところには乗用車がありました。白タクだったのです。タクシーが看板のように停まっていて、タクシーに乗りたいお客さんを値段交渉して白タクに乗せるというシステム。タクシーはメーターで走っているようなので、山分けしてもタクシーも白タクも儲かるという具合になっているようです。なるほどねぇ。
バスで王府井
そういうわけで、繁華街「王府井」へ行くことにしました。さて、どうやって行くのでしょう? ホテルのフロントに行ったら、コンシェルジェに聞けといわれました。で、そこへ行くと、コンシェルジェという人は英語を話さないのですよ。もちろん、日本語も(-_-;) 安いツアーなので、ホテルは★1つだそうですが、1つでもついているなら、英語ぐらいは、ねぇ(笑) とにかく、地図を出してもらうことには成功し、「ワンフーチン、ワンフーチン」と叫んだら、地図に丸をつけてくれました。
「歩いて行けるのか?」と聞いても要領を得ず、紙に「30」と書いてくれました。地図には縮尺がついていなくて、「30分で行けるってことかなぁ〜?」と解釈して、とにかく歩き出すことに。ホテルの前にはタクシーもいないし……。地図で見る限り、まっすぐ行って右に曲がって、またまっすぐ行けば到達するようなのです。しかしながら、歩けども、歩けども……。あまりにも何もないので、通りがかりのカップルに道を聞くことにしました。このカップルの女性が「すぐそこにバス停があるから、バスに乗りなさい。802のバス」と教えてくれました。「歩いてはいけないでしょうか?」と聞くと、「歩くなんてとんでもない! すごく遠いよ!」とのこと。ありがたく、教えてもらったバス停に行くと、ちょうど802のバスが到着。降りるときは、どうすればいいのか? と、考えるまでもなく、乗ってしまいました(^_^;)
バスは2両編成、というのも変ですが、蛇腹で2台がつながっているヤツです。乗ると、車掌さんがいて、料金を支払うようになっています。バス代は1元、日本円で約14円です。安〜い! 車掌さんに向って「ワンフーチン!」と叫び、日本語で「ワンフーチンに着いたら、教えて」と言いました。こういうのは、案外、通じちゃったりするものです(笑) 王府井に着いたら、「ここだ、降りろ」というようなことを言いました。中国語はまったくわかりませんが、そういうのは意外と、わかっちゃったりするのです(笑) バスを教えてもらって、よかったのです。歩いたら、2時間以上かかったに違いありません。それに、街で英語を話す人はほとんどいないようで、最初に道を聞いたカップルが普通に英語を話す人たちだったのは、僥倖とも言えるということに気づきました。
バスを降りたところは、ブランド店が建ち並び、銀座?という感じ。新宿とか渋谷に近いイメージをもっていたのだけれど……。とにかく明るいほうへ歩いて角を曲がると、おっ、原宿っぽい? さらに歩くと屋台のようなものがいっぱい並んでいる路地が。おお、これぞ王府井という感じです。路地に入った瞬間に迎えてくれるのが、うごめくサソリみたいなものの串刺し。ひぇ〜! タツノオトシゴやヒトデも。これを焼いて食べるらしいです。おいしいよと言われても……。とりあえず、写真!(笑) これは写真を撮る人々には人気があり、各国の人々がカメラを構えているというシーンが見られます。買っている人は見かけませんでしたけど(^_^;) 無難なところで、包子と甘栗、ゴマせんべいを買い食い。やっぱり買い食いだけは止められない私なのでありました(-_-;)
帰りもバスに乗ったのですが、今度は不用意にも降りるバス停の名前がわからない……。紙にホテルの名前を書いて車掌さんに見せると、車掌さんはその辺のお客さんと相談して、曲がってすぐのところで「ここだ、降りろ!」と……。いあや〜、来るときは曲がるまで、ずいぶんあったような気がするんだけど……。とにかく、「降りろ、降りろ」(たぶん)と、押し出されました(-_-;) まあ、この道をまっすぐ歩けばホテルに着くのは間違いないか……。他のバスに乗り継ぐにしてもわからないし……。トボトボと歩いて……、結局、ホテルに着くまで1時間かかりました(-_-;)
途中で女の人に、「どこに行くのか?」と(たぶん)尋ねられました。ホテルの名前を言うと、すごく驚いて、「道を渡って、あっちへいって……」というような。しかし、中国語なのでさっぱりわかりません。たぶん、あくまでもたぶん、ですが、「すごく遠いから、道の反対側で(クルマは右側通行、私たちは左側を歩行)タクシーを捕まえろ」とかなんとか、親切に教えてくれていたのだと思います。しかし、道でタクシーが捕まえられるのかどうかもわからず、お礼を言って、とにかく歩き続けました。その女性は、すごく心配そうにいろいろ話しかけてくれるのですが、まったく意志の疎通は不能で(笑)
パンダ
「北京動物園にパンダに会いに行こう!」という企画。これまでパンダにはあまり興味がなく、上野動物園へも見に行かなかったので、生パンダを見たのは初めてでした。ほぼゴロゴロしている状態だけでしたけど(^_^;) 他の動物園で見たことがないので、比較はできませんが、大きなガラスの部屋に住んでいて、たぶん、世界のパンダの中ではご邸宅住まいという感じなのかな。
毎度、文句ばかり言って恐縮ではありますが、北京動物園に行ったのは閉園の30前ぐらい。前の「ショッピング」が長かったもので(-_-;) もう、屋外の遊技場からはご帰宅になっていて、放し飼いのような状態は見られませんでした。動物園に入る入口は、帰る人々でごった返していて、バスもなかなか中に入れないような時間だったのですから。出てくる人は「入口」でもお構いなしに出て来るし、車道もお構いなしに歩いてくるし、入口に堂々とクルマが駐車しているし……(笑)
駆け足で、パンダのほかに金絲猴(きんしこう)という猿を見物。チベットに生息する猿でmゴールデンモンキー、チベットコハナテングザルとも呼ばれているそうです。チベットの標高3000メートルの地に生息。いまでは数が減って「絶滅危惧II類」に分類されています。「頭に金の輪っかをのせると孫悟空になる!」という猿だそうで、遠くてあまり顔はよく見えなかったのですが、ちらっと香取慎吾似ての猿を思い浮かべてしまいました(笑) ちなみに孫悟空がはめさせられている金の輪っかは緊箍児(きんこじ)というそうです。
立冬
紅葉はどうなっているのでしょう? 政治的、経済的にニュースが盛りだくさんで、そっちに気をとられていたら、紅葉が始まっているのか終わっているのか、まったくお留守になってしまいました(^_^;) 急に冷え込んだほうが色は鮮やかになるのでしょう? でも、あまり急激だと紅葉せずに枯葉になるという話も……。
紅葉狩りもいいかなぁと思いますが、いい場所であればあるほど、結果的に人の山を見に行くようなことになりかねません。さてさて、近所でこじんまりした秋の風景でもさがしますかね。
北京猿人
中国の歴史というと、明だ、清だ、というイメージでしたが、もっと古かったのです。北京猿人の博物館に連れて行ってもらいました。私は、教科書で北京原人と習ったような気がしたのですが、博物館の標記は「北京猿人」。確かに猿が直立したような「人」ではありましたが(^_^;)
北京猿人が暮らしていた洞窟とか、地層などが見られましたが、地質学などはまったくカヤの外なので、ただの洞窟にしか見えない……。猫に小判というのはこのことですね(笑) むしろ園内に飾られている石の動物などのほうがおもしろかったりして(^_^;) まるで毛皮のように見えるのに、さわってみると確かに石造りで、なかなか精巧な細工だなぁと感心してしまいました。
猿人の大きな顔が博物館の前に飾られているのですが、「けっこう似てる人いるんじゃない?」という感じです。現代人もさほど進化しているわけではないというか……(笑) 博物館自体は、石器が飾られていたり、洞窟生活のジオラマがあったり、よくある博物館のタイプ。あまり新鮮さは感じなかったのですが、外の洞窟とその周辺のうっそうとした感じは、「おお、ここで猿人たちが暮らしていたのか!」という感じです。