ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2012/02/19  (日) 

帰ってきました

途中でブログがあがらなくなってしまったため、モモタロウをはじめ、A級幹事くんやダンプちゃんなどなど、「無事に帰国したのか〜?」というご心配をいただきました。ありがとうございます。都市部はどこのホテルでもロビーにはだいたい無料無線LANが常備されていて、アスワンのホテルはばっちりつながったのですが、カイロのホテルは接続は完了するのですが、エラーになってしまいました。エラーの理由としては、「接続先のサーバが蹴ってますよ」というもの。セキュリティに厳しいnu-faceさんのサーバが、「怪しい接続」と読んで、自動で蹴っていたのかもしれません。普段だったら「ありがたい!」という状態ですが、カイロでは「困った」(笑)
 
無事に帰宅いたしましたが、忘れ物失くし物の名人は、達人に見事昇格した模様です(-_-;) オババに気をとられるということもあり、今回は本当にあっちこっちに物忘れ(笑) ほとんど病気か?という感じでした。最後のほうは、必ずガイドさんに「大丈夫?」と念を押されていたくらい(-_-;) しかしながら、達人ともなると忘れ物失くし物は、必ず出てくる、手元に戻ってくるのですよ(笑) ガイドさんに「神様に守られている人だ」と言わしめました(^_^;) で、イスラームになりなさいと勧誘されました(笑)
 
私がつねに半透明のロングスカーフを頭から被っていたからかもしれません(^_^;) エジプトは女性のスカーフを強要しているわけではないので、スカーフを被っていない女性も多くいます。かと思えば目だけ出してあとは全身を覆っているブルカの人もけっこう見かけ、まあ、好きにしてちょうだいという感じ。私がスカーフを被っていたのは、日差しが防げ、なおかつ砂ぼこりを防げるから。郷に入ったら郷に従え……でもないのですが、イスラームより前からあるというスカーフの風習は、なかなか理にかなっているのです。
 
高齢者を連れての旅は、なかなかどうして大変でしたが、みなさん、とても親切にしてくれました。チップは倍以上払った感じだけど(笑) アラブ系の顔は、眉毛が太く、大きな目で眼光鋭い感じで、黙っていると「怖い顔」と感じられるのですが、実際は陽気で親切。旅は、「ありがとう」と「こんにちは」が言えれば、楽しく過ごせるというのはホントですね。シュクラン(ありがとう)はチュニジアで覚えたので、今回はアッサラーム・アレイコム(こんにちは)を仕入れていきました(^_^;) 遺跡の係員さんも博物館の掃除のおばさんも、「アッサラーム・アレイコム」と声をかけると、アレイコム・サラーム(だと思うのですが……挨拶の返礼)と返してくれて、とても親切になります(^_^;)
 
「なんとかかんとかアラビック?」と聞かれたこともありますが、たぶん、「アラビア語を話せるのか?」だと思い、「ノー、ノー」です。今度は、「ごめんね」を覚えなきゃ(^_^;) 今回は「メーシ」(OK)を仕入れました(笑) あとは「ヤバーシ」(英語のMrよりちょっと上のSirに近いような感じ)。どちらもアラブ人の会話に頻繁にでてきます。「飯?」「ヤバい?」という語感なので、おもしろくて覚えちゃった(笑) 
 
エジプト珍道中の話と写真は、おいおい……。日付を遡って書くと、「見るのが面倒!」と怒る方もいらっしゃいますが、まあ、おいおい……(^_^;)
 



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2012/02/12  (日) 

ナイルの風任せ

アスワンでは、動力は風任せ「ファルーカ」という帆掛舟で水上ドライブ。ホテルは島にあるそうで、風任せドライブのあとにファルーカが私たちをホテルまで運んでくれます。風を効率的に帆に受けるために、船はジグザグ走行。こっちの岸辺からあっちの岸辺へ、大型のクルーズ船の近くに寄ったり、島の林に近寄ったり、ナイルの川風を受けて快適な帆走をしています。
 
「こっちがカイロ?」と指差して船頭さんに尋ねたら、「アブシンベル!」と言われました。私の感覚だと、川は流れているのだから「下りが速い」。ところが、ナイルの流れはゆったりしているし、風はカイロ方面からの北風なので、上りのほうがずーっと速いのです。これは舟遊びといえば「急流を下る」と相場が決まっている日本からは想像もつかないことでした。
 
ファルーカは、舵を操る人、帆を操る人、そして、乗り降りのときだけ手を貸してくれる船頭さん(笑)の3人で一組。見回せば、あちらにもこちらにもスイスイと進んでいるファルーカが見えています。気持ちよく川風に吹かれていると、シシさんに「こっち側へ来てみて」と言われました。
 
反対側の船べりに行くと、あらら、子どもが手製のボートでファルーカに掴まっているではありませんか! 「どこからきたの?」と聞くと、「さっき、岸から」とのこと。この子は、突然、きれいな声で歌を歌い始めました。つまり、アルバイト?(笑) 自分のできる精一杯のことをして、なんとか稼ごうとしているのでしょう。
 
オババがポケットからキャンディを2個出して渡しました。シシさんは、それで十分といいますが、やっぱり現金がほしくてやっているのでしょう? そうやってバクシーシーを稼ぐ習慣のある国ですから。バクシーシーというのは、喜捨の一つとも考えられていますが、まあ、寄付を強要されるとでも考えればよろしいかと(笑) 遺跡で係りのおじさんが片言の英語で説明してくれるのを聞いて、フムフム、固有名詞ししかわからん、と思っているとすかさず「バクシーシー、プリーズ」とやられます。相場1ドル(80円ぐらい)なので、これは素直に出しておきましょう(笑) だしたくなければ説明は一切、聞かないということ。だんだん、コツがわかってきました。
 
手作りボート、といっても、まあ、要は1枚の板に乗って、手に小さな板を持って水をかくだけのものですが、そのボートを操って、観光客の乗るファルーカまでやってきて、少しでも稼ごうという子どもは健気じゃありませんか(笑) いまは冬で、水もそこそこ冷たいのです。1ドル、バクシーシーしました。子どもはにっこり笑って、また歌をうたい、しばらくするとせっせとボバリングして、川を渡って行きました。別のカモを見つけたかな?(笑)
 



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2012/02/11  (土) 建国記念の日

馬車でバザール

ルクソール最後の夜は、荷物回収のために予定より早めに動いたので、時間がたっぷりありました。そこで、夕食後、人々で賑わう夜のバザールへ行ってみることにしました。乗ったら最後、ぶったくられるのは必定、という馬車に乗って(笑)
 
私たちだけでは危ないというので、ガイドのシシさんがついて来てくれることに。知り合いの信用のできる馬車屋のおじさんを呼んで、一緒に乗ってバザールへ。こういうところが、ふたりしか参加していていないツアーのメリットです。ついでに、日本語でバザールの紹介までしてくれました。
 
しかし、この馬車、すごいです。普通は人しか歩けないだろうという、せまいバザールの道へどんどこ入っていってしまいました。馬車の上から手を伸ばせば、お店のものに触れるというくらいギリギリ走行。頭の上に衣類が掛かっていることがあり、そんなときは首をすくめて暖簾をくぐるような状態。シシさんは、「どんどん触っていいよ!」と言いますが、日本的な感覚では、「売り物でしょ?」とつい思ってしまいます。
 
ときには、お店の人が出している縁台のようなものを片付けさせたりして、馬車は進むよ、どこまでも♪ シシさんいわく「この御者は、性格が落ち着いていて、絶対に喧嘩をしないからいい」のだそうです。まあまあ年配の御者でしたが、若い人だとときおり、バザールの人と喧嘩になったりするそうです。しかし、この強引ともいえる馬車の歩みで、喧嘩にならないほうが不思議かも(笑)
 
途中で降りて、バザールを散策し、シーシャ(水たばこ)を体験しながらミントティーをいただき、再び馬車に迎えに来てもらってホテルへ帰還。王侯貴族というほど立派な馬車ではなく、単なる観光用ですが、足の弱い年寄りと一緒でもバザールを堪能できました。
 



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2012/02/10  (金) 

日本人観光客激減

「アラブの春」といわれた革命以来、エジプトの観光客は激減。観光産業が基幹産業の一つだけに、経済的には大変なことになっているようです。欧米の観光客はそろそろ戻ってきつつあるそうですが、日本は大震災をはじめとする国内の事情もあり、ほとんど来る人がいないとのこと。日本語のガイドであるシシさんは、なんと昨年2月の革命以来、今回が初仕事。1年間、まったく仕事がなかったそうです。「日本語を忘れかけている……。明日は、もう少し、思い出すからね」と。2歳と4歳の二児のパパですが、なかなかおもしろいおにいさんです(笑)
 
笑いごとではなく。観光客が減っているから、いま行ったらウエルカムに違いないでしょ! と言って敢行したエジプトツアーですが、ウエルカムどころではありません。主として日本人観光客が泊まっていたホテルとか、日本人向けに営業しているおみやげ物やさんとか、みなさん、片言の日本語を話し、困った、困ったと。ガイドさんばかりではなく、関連業者がみんな深刻です。おみやげ、買わないわけにはいかなくなる……(笑)
 
観光客が減ったことは、正規の仕事を失った人も多いということのようで、観光地の物売りは激増。しかも、しつこさも倍増……という場合も。観光客相手に営業している馬車なども、ほとんどが空で街を走らせています。馬の餌代もかかるだろうしねぇ。安全面からいえば、まだカイロには行っていませんが、観光地は革命前と変わりません。物売りがしつこいというのは、危険ではないでしょう(笑) しつこいと言っても観光中もついて回るようなことはなく、中国に比べればしつこいとさえ言えないくらい(笑) 中国といえば、やはり景気がいいのはかの国だけ? 観光地で「ニイハオ」と呼びかけられることが、かなりあります。こちらは、増加傾向なのでしょう。「ノット チャイニーズ」と言って、フンっとします(笑)
 



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2012/02/09  (木) 

手荷物回収

翌日は、お風呂には入ったものの汚いままで観光(^^; 観光を一つ取りやめて……という考え方もあったのですが、シシさんが「それはもったいないから、1時間早く出発!」と言ってくれて、朝6出発の段取りに。レストランも5時半から、朝食をサービスしてくれるそうな。申し訳な〜い。ドライバーのハマダさんはもちろん、英語ガイドさんも朝から来てくれて、本当に申し訳なーい・
 
この日は、郊外のラムセス2世とクレオパトラのハトホル神殿に弾丸観光。クルマで片道4時間以上かかるところです。そして、夕方、遺失物係が閉まる直前の5時に空港に到着。英語ガイドさんと一緒に空港に入り、あっちこっちでごめんなさい(笑) 行って、確認して、受け取ればいいだけかと思ったら、これがなかなか時間がかかりました。遺失物係が、ゲートの内側にあるので、空港内に入るための手続き、あちこちで保安検査……、その後、やっと荷物にたどり着き、着いたら、あとはサインをして受け取るだけなのだけれど。
 
キャスターバッグを引っ張って駐車場に戻り、みんなに笑われました(笑) 英語ガイドさんからは、「もう、忘れないでね!」と言われ、I'm sorry! しか、ないでしょう、ここは。ほんとにまあ、しょっぱなから迷惑な客であります。おかげさまで、やっと着替えることができました。キャスターバッグを開けてみると、トランクキーだけじゃない、保険証書も帰りの飛行機のEチケットもここでした。もし、出てこなかったら……エジプトに住むことになったかもしれませんねぇ(-_-;
 



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あちゃ!
お上りさん