アグーブーツ
オーストラリアの羊の皮を加工したブーツですが、いまは日本にもけっこう輸入されてはいます。昨日行った工場の直営店で、ちょっと履いて試そうと思ったら、おばさんの店員さんに靴下を脱げと丁寧に怒られました(笑) アグーブーツは裸足で履くのが原則で、裸足で履くと冬は暖かく夏は涼しいので、ここら辺ではオールシーズンものだそうです。日本人は、あまり素足で靴を履く習慣がないのと、夏は涼しいと言われても30℃を超える気温で、しかも湿度の高い日本の夏では、ふわふわの羊毛を見ただけで暑苦しそう……。やっぱり冬限定ですね(笑)
日本に入ってるアグーブーツは、茶系、ベージュ系、黒かグレーぐらいでしょうが、今日、のぞいたお店は、ピンクや白、黄色、紫などカラフルなブーツを扱っているのが特徴。毎年、いろいろな色が新色で出るようです。なんだか、工場のアンテナショップ的な感じもします。今年、初めて見た色の中では、濃い黄色がかわいかったです。一緒に行った友人は、濃いピンクもいいのではないかといいますが、う〜ん、20代ならね(笑) 表がバックスキンではなく、なめし皮のものもあって、少々、お値段は高いのですが、発色がきれいで、より丈夫で暖かそうな感じもします。
数年前までは、100ドル前後で、当時は為替相場が円有利だったので、日本円にすると7,000円ちょっとぐらいで買えたのですが、いまは140ドルの値札がついています。定番商品なのでびた一文もまけてくれません(笑) オーストラリアはちょっと前まで好景気が続いていましたし、いまはユーロの景況を受けているとはいえ、まだまだ日本と比べれば景気がいいので、人件費が高騰していることが商品価格に反映されてきているとのこと。資源国ですしねぇ。為替相場では円は独歩高なんて言われたりしますが、実はオーストラリアドルもかなり強いのです、いま。なので、為替差益もなかったりして、円で換算するとけっこう高い買い物になってしまいます。デフレ傾向が続く日本で買ったほうが安いかも。
値段だけの話で言えば、ショッピングセンターで99ドルのアグーブーツも見かけました。色はベージュだけですが、「おっ、安!」と思って、手に取ったら、メイド・イン・チャイナでした。店員さんは、皮はオーストラリアから送っているし、ラバーも送っているし、縫製だけが中国なのだから、同じだと言います。うーん、ここで履くならそれもいいかもしれないけど、買って帰るのはなぁ……。中国製のオーストラリア土産というのは、なんとなく納得いかない感じです(笑)
引越し
前にパースに来たときにもこの部屋に泊めてもらったのですが、そのときに比べると、家具が一つ増えていました。なんと、下駄箱。「銭湯の?」と聞いたら、これは北海道の小学校だかが廃校になったために売り出されたものだそうです。一つ一つの扉にかわいい絵が描いてあって、全体では男の子がロケットに乗って月に旅行し、いろいろな動物とお友だちになるようなお話です。この小学校では、ひとりひとりがちゃんと靴を自分の箱に入れて、鍵をかけて管理していたようですね。
日本の小学校のいらなくなった家具などは、けっこうオーストラリアで売り出されるのだそうです。日本ではあまり見ないけど……。たぶん、日本の家屋では大きすぎて置けないのではないかとのこと。それに日本人よりも、東洋趣味の外国人のほうに買い手が多いという事情もあるようです。これはケイティのご自慢。家に着いて、すぐに「見て、見て」と連れていかれました。数日は、この部屋で暮らさせていただくので、必ず見ますから(笑) 本当にかわいらしくて、見ているだけで楽しくなります。
合気道の先生たちは、今朝は早くからレッスンのために出かけていきました。私は、ゆっくり寝坊して、その後、盛大に洗濯。この家は、物干し場も広いので、とりあえず、これまで洗えなかったものや大き目の上着などもみんな洗って、干しました。それから、バスに乗って、フリーマントルの街へ。帰ってくるときのために、もう一度、降りるバス停付近の風景を記憶しなければなりません。数年前には毎日、通っていたところでもありますから、すぐに思い出しました。513系統のバス、ロータリーを曲がって、公園が見えたら、ボタンを「チン!」です(笑) 結局、街で先生コンビと合流して、帰りのバスには乗らなかったのですが。
合気道の先生仲間のひとりで中国系の先生が、長期で留守をしているというので、その家の2匹の犬を散歩させに海岸へ行きました。一定の地区の広場と海岸が、犬を離していいエリアになっています。あちらこちらから犬とその飼い主が集まってきて、ボールを投げたり走らせたり、思い切り犬たちを遊ばせていました。こういうエリアが確保されているのは、犬たちのとっては幸せですね。私も3匹目となって、転げまわってきました。砂だらけ(笑)
鳥の目覚まし
カレンの家にお世話になる最終日、やっぱりけたたましい鳥の声で目が覚めました。朝が遅いのはありがたいといいつつ、けっこう早めに目が覚めてしまったりするのは、この鳥の声のせいでもあります。日本では、鳥の声といえば、チーチーとか、ピーピーとか……、風流な気配が漂いますが、西オーストラリアでは、とんでもない騒音です(笑) 最初は、隣の家の非常ベルがなっているのか、それとも家の前の道路で工事でも始まったか、と思いました。私には鳥の種類はまったくわかりませんが、オウムの仲間がたくさんいます。それと、カラスの仲間。日本のより小型で、あまり人間の近くには来ませんし、威圧感はありません(笑) スズメの親戚みたいな小柄な鳥や、見たこともない鳥たち……。どうも、一番けたたましいのは、オウムの仲間のようです。
今日は、昨日、カジノで出会ったヨーロッパ帰りのジルが、ランチに招待してくれるとのこと。ジルの息子の妻が日本人で、日本にも3回行ったことがあり、息子夫婦が結婚した当初はヨメはまったく英語が話せなかったので、会話はみんな日本語だった、と。したがって、私は日本語が話せると言いますが……、「こんにちは」が言えるレベルでした。そういうの、普通は「話せる」って、いいませんから(笑) 察するに、息子が多少、日本語が話せ、妻も当初は片言の英語で会話をしていたという感じじゃないでしょうかね? いまはヨメは普通に英語を話し、ふたりはシドニーに住んでいるそうです。そんな情報、私に必要?(笑)
ランチの前にそこら辺に散歩に行きましょう、と。そこら辺というのは、クルマでびゅーっとスワン川のほとりの散歩コースということです。そこら辺が遠い……(笑) パースには珍しく7階建て、8階建てという高層集合住宅が並んでいます。昔は、貧乏な人の住む地区だったところで、いまは貧乏な人と単身者のために、高い、高い建物が増えているとのこと。もっと高層マンションを見慣れている土地の狭い日本の住人としては、高層アパート街と言われても、まったく“高層”には感じられません。住み心地がよさそうです。一部は、ホリディアパートメント(週単位で賃貸)になっているそうです。
散歩から帰って、ジルのランチは、やっぱり「ミソスープ」でした。ここら辺じゃ、ほんとに人気があるみたいです。ジルは、少し油を入れていたので、味噌汁というよりは、けんちん汁っぽい感じでした。さすがに日本人のヨメをもつだけあって(笑)、炊飯ジャーはパナソニック、ご飯を炊くだけではなく、スープも、他の料理も作れると威張ってました。私に自慢してどうする?(笑) 確かに私は、そんなに上等な炊飯器はもっておりませんが(^-^;) パースで買ったのではなく、どこか外国(日本ではなく)で買ったらしいです。
ランチが終わって、部屋に帰り、引越しの支度。といっても、トランクに衣料品を投げ込むだけです。部屋とシャワールームの掃除をしていけと言われ、掃除機をかけました。あとは、お迎えを待つばかり。あと2、3日は、ちょっと街歩きをして、ごろごろ過ごす予定です。あ、いままでもけっこうごろごろしてたけど(^-^;)
木曜日は忙しい
木曜日は、おばあちゃまたちグループとコテスロー海岸でウォーキングの日なので、少し早起きします。早起きといっても8時。これが、カレンの習慣の中で一番ありがたいことで、つまりは朝が遅い(笑) 普段はだいたい8時半から9時ぐらいの起床です。それでも私の日常から考えれば早いほうですが(^-^;) 散歩の後に、必ずカフェに入ってブリオッシュを食べるので、今日の朝ごはんは、軽くマフィンだけで、いざ海岸へ。いつものメンバーに、また知らないおばあさんが加わっていました。紹介されましたが、名前が聴き取れないんですよねぇ。もう二度と会わないと思うから、覚える気もなかったりして(^-^;)
今日は、最年長のジーンにつかまり、日本のどこに住んでいるのかとか、家族と一緒に住んでいるのかとか、仕事は何してるとか、根掘り葉掘り聞かれました。一般におばあさんという方々は、詮索好きというやつではないでしょうか(笑) おもしろかったのは、東京の前にはどこにいたのかと聞かれたこと。彼女はニュージーランドから移住してきた人で、お母さんは英国からニュージーランドに来たそうです。どうも西洋人というのは、やたらに移住するみたいなんですよね。とくにオーストラリア(アメリカもそうかもしれないけれど)は、何々系オーストラリア人という分類があります。英国系とか、イタリア系とか。イタリア系の家庭はご飯がおいしいとか……(^-^;)
日本の場合、いまの前はどこ? その前はどこ? などという質問を浴びせられることはほとんどありません。移住があったとしても、せいぜい近県から首都圏へなどの移動があるぐらいでしょう。戦後、ブラジルやハワイに移住した日本人たちはたくさんいましたが、移住先からまた移住して……という話はあまり聞きません。日本人は移動しない民族なんだってば!(笑) そんな話の合間に、あの古い建物は1819年に建てられたものだとか、あのきれいな建物は病院とセットになってる老人ホームだとか……、説明してくださるのはありがたいのですが。話があっち飛び、こっち飛びで、ついていかれませ〜ん(-_-;; でも、本当に元気なおもしろいおばあちゃんです。
朝っぱらから歩きの、しゃべりので忙しい一日は、夕方も昨日のから揚げの残りを刻んでチャーハン作りという労働が待っておりました(笑) カレンが「ミソスープ」には豆腐とわかめが絶対に必要だと思い込んでいるので、大根もおいしいよと作って見せました。ここら辺で大根は「チャイニーズ・ラディッシュ」とか「ホワイト・ラディッシュ」とかいうようですが、なぜか「ダイコン」でも通じます(^-^;) 日本の大根に比べると小ぶりでみずみずしさに欠ける感じですが、普通に大根の味がします。それでも残りの豆腐を入れるんだというカレン……。
豆腐と大根の組み合わせはやったことないけど、まあ、いいか(笑) あとは野菜を刻んで冷ご飯と卵でチャーハン。こういう発想はいままでなかったらしく、色がきれいだ、何と何を入れるんだと聞かれ、「なんでもいいのだ。冷蔵庫の整理なのだ」と言えば、英語にもそういう表現があって「バブル&スクイーク」というのだそうです。手持ちの辞書には、載っていませんでしたが、残り物で作る料理といったような意味合いがあるようです。チャーハンなんて料理のうちには入らないって感じですが、とりあえず食べて、夜は再び木曜日カジノへ。今日もきっちり2ドル負けて、ラッキーは何もありませんでした(笑)
適当にから揚げディナー
イングリッシュスタイルの軽い朝食をすませると、今日は洗濯をさせてもらったので、晴れたり曇ったりの日ではありますが、まずは干し物。日本との大きな違いは、基本的に日向には干さないこと。他人から見えないように裏に干すというだけではなく、日差しの少ない場所に物干し場があります。たぶん、夏の日差しが強すぎるためでしょう。住宅も、洗濯も、ますは暑いほうに照準をあわせているという感じです。だから、朝起きて、ぱっと洗濯して……という方向性はありません(笑) 適当な時間に洗濯して、適当に広げて……という感じ。私も普段は夜中に選択したりしますが、とりあえず、朝一でお日様に当てたいとは思うので、やはりこれは気象による地域性なのかなとおもいました。
さて、洗濯を終わらせ、シティの中でもノースブリッジというアジア食品の店がたくさんある区画へ行きました。とりあえず、ミソスープのための豆腐を買います(笑) 次にカレンは冷凍餃子を見たいと言って、数件の店を覗き歩きます。餃子は、ダンプリングの表示されていて、基本的には中国のもの。輸入元は、台湾か香港が多いようです。パースに住む中国人が作っている輸入品ではないものもあります。チキンの餃子がほしいといって見て歩くカレンですが、餃子は豚肉か海老などの海産物が主流です。そういえば、日本でもあまりトリ餃子は聞かないような気もしますね。
餃子ウオッチングで、カレンの本領発揮(笑) どの店が安いか、量と値段を引き比べ、手にとって仔細に検討し、やっぱりここは少し高いから、次の店へ……という感じで、結局、悩んで、悩んで買ってくるのをやめちゃいました(笑) から揚げにするチキンを買うにも4軒の中国系の肉屋さんを漂流。値段を聞きまくり、「たぶん、いつものスーパーのほうが安い」と。から揚げなら、まあ、スーパーの安売りでもいいんじゃないですか?(^-^;)
アジア食品の店には、インスタントラーメンもたくさん並んでいます。ほとんどは韓国のもので、中国のものが一部。日本のものとしては、定番の日清カップヌードルと「出前一丁」があります。インスタントでもいいから、ラーメン食べたいなぁと思って、「お昼はこのラーメンにしない?」と提案すると、カレンも食べて見たいとのこと。レジに持っていったら、私が食べたいのだから、私が払うのは当たり前的に知らん振りされました(笑) まあ、2個で2ドル(160円ぐらい)だから、いいといえば、いいですけど、まさに徹底したシブチンです(笑)
から揚げは、鶏肉に醤油と酒に生姜とニンニクをすり下ろしたものを加えてしばし置き、から揚げ粉をまぶして揚げただけ。まあ、こんなもんでしょうという感じですが、お客様ふたりのうち、ひとりは明らかに苦手そうでした。作った人が目の前にいるから、「おいしい!」なんて言ってましたけど、食べ方を見ればわかりますよね(笑) それにしてもナイフとフォークで食べるから揚げとライス、なんとも違和感があります(-_-;;