蕾ばかりの梅
運動不足が続いていて、天気もよかったので、ずいぶん久しぶりに神代植物園に行ってきました。そろそろ梅が咲いている頃かなぁ〜と思ったのですが、ちょっと早まったみたいで、まだまだ蕾。日当たりに関係があるのでしょう、ふっくらとふくらんでいる蕾もありましたから、来週末あたりには見頃を迎えるかもしれません。とはいえ、明日からはまた冷え込むという予報も出て、来週にはまた雪の可能性もあるということなので、もう少し遅れるかもしれませんが。長野では里に降る雪は「かみゆき(字は神雪かな?)」と言われ、春の兆しと見るそうですから、東京に降る雪もきっと春の兆しに違いありません。
梅はまだですが、黄色のローバイは真っ盛りでした。黄色の色が濃いのは「リシンローバイ」、色の薄いのが「ローバイ」と表示されていました。蕾はつけているものの全体に枯れ枝のように見える梅園と常緑樹の緑が少し見られる程度の庭園に鮮やかな黄色が生えています。神代植物園は、ローバイは少ないので、目立ちます。花らしい花と言えば、あとは1本だけ地味な赤い花をつけているマンサクだけでしたから。
端っこのほうで、早咲きのような白い梅を発見。趣味の写真のグループらしき中高年というか、むしろ高年のみというか、の、団体さんが取り囲んでいて、なかなか写真が撮れません(笑) トシをとると空間認知力が落ちるといいますが、空間占有認知力も下がられるようで、後で、その枝を撮影しようと待っている人が数人いることをまったく考慮せず、花のアップを狙って枝に張り付いている方々が数名。人が入らない写真を撮るのは至難の技という状態になっていました。私も1年、1月、1日、1分、1秒……どんどんトシを取って、その領域に近づいているわけで……、「ああはなるまいぞ」と思ったのですが、きっと知らず知らずにそうなって行くのでしょうねぇ(-_-;)
冬の植物園は、茶色とベージュと少しだけ深緑の世界。せっかく来たのだからと、ふらふらと散歩をしてみました。この時期の平日に訪れる人は少なく、とても静かです。あと2ヵ月も経たないうちに芝生は緑になり、桜をはじめ、色とりどりの花が咲き乱れるのだろうと思うと、不思議な気分です。また、バラの咲く頃に行ってみようかと思います。
意欲的な人
60歳で大学病院を退職したあと、「英語を勉強する」と決意して、半年の語学留学を3回ほどなさいました。半年は海外にホームステイ、半年は日本で学校というかたちで3年間、続けたことになります。私は、その頃、何かやりたいことがあっても、もう若くないしなぁ〜とか、学生の頃なら……、などと言い訳をして何もやろうとしていなかったので、60歳を過ぎて英語に挑戦したという話にガーンと殴られたような気がしました。やりたいと思ったことは、なにごとも遅すぎるということはないのだ、と。「記憶力が衰えてねぇ、ずっとエレメンタリーなのよ〜」と言いながら、それでも勉強をし続けている姿勢はすごいと思ったのでありました。
この方は身体があまり丈夫ではなく、とくに足が悪くて、4本足の杖を手放させないという状態ですが、昨年の秋には、ロンドンに出かけ、大英博物館をじっくり見てきたという連絡をもらいました。道に迷ったとき、ちゃんと英語で道を聞くことができ、ことなきを得たとか。エレメンタリーはご謙遜で、実はけっこう達者なのでは?(笑) 「残された時間はもう少ないから、そろそろ遺品整理に取りかかろうと思うんだけど」という電話だったのですが、それでも「エジプトはいつ頃、行けるようになるかしらね?」と意欲的。この前、ついうっかり、「いつでもご案内しますよ〜」なんて、言っちゃったから(^_^;) さまざまな理由で、一緒に旅行することはないだろうとは思いますが、彼女が「行きたい!」と本気で思ったら、私にお構いなく、きっと行ってしまうでしょう(笑)
日々、だらだら暮らしている私にとっては、ある意味、刺激になる方。声を聞いただけで、叱られているというか、叱咤激励されているような気分になります。いい加減、だらだら生活をやめて、私も背筋を伸ばした人生を歩みたいなぁ〜と。まあ、これは夢想するだけで、いつも喉元を過ぎれば忘れちゃうのですが(-_-;)
立春
節分前に急に春
着物
お茶の稽古は月に3回。若葉マークですから、順番を間違えたり、粗相をしたりで、ご迷惑をおかけしております。しかしながら、作法というのは意外に合理的にできていて、しかも、それを追っている間は頭を空っぽにしておける……。思ったよりは、落ち着いた時間を過ごすことができています。ところが大変なことが勃発してしまったのです。お茶会。さまざまな流派の地域の茶道連盟の方々が集まって、年に1回ぐらいお茶会を開催しているらしいのですが、ここに私の先生のところが席を設けることになってしまって……。
若葉マークですから人前でお点前などはいたしませんが、大勢がお見えになるので、前もってお茶を点てて運ぶという仕事があるのでした。お客さんならもちろん洋服でもなんでもいいのですが、さすがにお運びさんでも主催者側は着物というわけで……。着物は親が勝手に作ったものがあるのですが、なにせ成人式にも出席していないという私ですから、生涯に2回か、3回しか着物を着たことなどありません(-_-;) それに、着物と帯があれがいいというものではなく、なんかいろいろ用意しなくてはならないものがあるような。
我が家は母親でも親族の葬儀のときぐらいしか着物など着たことがないという家庭ですから、和装品なんか、どこにしまってあるのかも、もはや不明(笑) 捜せばどこかにはあるはずなのですが、大捜索になりそうです。ある程度は買うしかないかと思って、調べて気がついたのですが、着物はいまかなり安価なものがあります。ところが、襦袢だのなんだの、外には見えないもののほうがずーっと高価なのです。先生が、着物と帯だけ持ってくれば、他の物はみんな貸してくれる、あるいはあげると言ってくれました。ホッ。
しかしながら、下着にあたるものとマヌケの小足なので、足袋と草履ぐらいは自前で揃えないと……。そんなわけで、自ら着付けもできるモモタロウにお願いして、中古の着物ショップに付き合ってもらいまいました。昔から着物といえば質草になるというくらいで、けっこう中古品も流通しているようです。さすがに下着にあたるものは新品を買いましたけど(笑) 草履はサンダルに鼻緒がついている風の安価なものをモモタロウに見立ててもらいました。
道具はいいとして……、これから「着る」という作業が待っています。その話を幼なじみのおっきいちゃんにしたら、「そりゃ〜、見ものだ!」と言って大笑いされました。それは、そうだよね。スカートさえも持っていないような私が着物? 客観的に見たら、自分だって大笑いです(-_-;) やだなぁ〜、そんなつもりで始めたわけじゃないんだけど……。