旭山動物園
映画にもなって、すっかり有名になった旭山動物園。行動展示というものを一度は見ておきましょうと、実はこちらが旅のメインテーマになってしまったりして。泊まったホテルにはスパやサウナもあり、そちらに駆け込んだ人もいたのですが、私は自室の浴槽で温まり、なんとか風邪をひかずに動物園に行くことができました。当然ながら、朝はのんびりの出発だったので、動物園に着いた頃は、ちょうど動物たちのランチタイム。旭山動物園では「モグモグタイム」と呼んでいましたが、あちこちで動物たちのモグモグを見ることができました。
まずは有名なペンギン。有名なのは、冬場の雪道散歩で、夏はただそこにペンギンがいる、と(笑) でも、空飛ぶペンギンですよ。本当に空を飛ぶのではなくて、ペンギンの水槽の下に通路があるので、見上げるとまるでペンギンが頭上を飛んでいるように見えるという趣向です。ところが、みんなモグモグのほうへ行ってしまって、ほとんど空にペンギンはいませんでした。何を見たいかによって、時間帯を選ばなければいけないようですね。しかし。ペンギンって、アップで見ると、そんなに可愛くはないと……(笑)
次のモグモグは、白熊。水槽がスパッと縦に切ってある感じで、白熊が小魚を捕まえてくわえるシーンが目前。これはなかなか迫力がありました。ガラスがあるからいいけれど、本当に目の前に出てこられたら、きっと怖いと思うでしょうねぇ。大きいし。モグモグが終わった白熊は、屋外でのそのそ。これを間近でのぞけるカプセルが用意されています。それをまた外から見ると、カプセルの中に人間の頭が出たり、入ったり。どっちが見られているのかわかりゃしない(笑) このカプセルはあちこちにあって、「ウサギ目線でオオカミを見る」とか、なかなか楽しかったです。
ゴマフアザラシが水柱をドーンと行ったり、来たりするのも大迫力でした。水のチューブはわかっているのですが、本当に近くて、思わず避けてしまったり。旭山動物園の人気の理由がよくわかります。いろいろ見せ方が工夫されているので、おとなでも本当に楽しめます。私はどちらかといえば動物は苦手(むしろ、怖い)なのですが、それでも楽しかったので、動物好きの人は何度も足を運んでみようという気になると思います。エゾシカやエゾオオカミなど北国の動物をはじめ、猿たちも充実したラインナップ。オランウータンのモグモグはなかなかじれったく(笑)、隣のテナガザルがいろいろパフォーマンスを見せてくれて、のたりのたりのオランウータンをカバーしていました。そのつもりはないでしょうけど(笑)
スタルヒン球場
今回の旅の目的は、旭川で野球を見ること。どうも、本末転倒で、これは口実にされている気配ではありますが(笑) 「今年は北海道へ行こう!」と決めたときは札幌ドームだと思っていました。「れれれ、札幌じゃないの? でも、行こう!」というわけで、やってきたのが旭川スタルヒン球場です。スタルヒン? 野球選手の名前? どこかで聞いたことがあるような気がするけど……。それは、そうでした。スタルヒンは1916(大正5)念生まれ。親より年上(笑) ロシアから日本に亡命して旭川に在住し、野球選手になった人でした。1955(昭和30)年プロ野球史上初の300勝投手になったとか。1960年に野球殿堂入りしているそうです。聞いたことがある程度なのもしかたがないですね(^_^;)
旭川スタルヒン球場は、日本で初めて人名をつけた球場として有名なのだそうです。命名されたのは1982(昭和57)だそうです。すみません、知りませんでした(^_^;) 名前はともかく、普通の市営球場なのですが、北海道では珍しい、ナイター設備のある球場ということで、なんと私たちが見た試合が、北海道で初のプロ野球屋外ナイトゲームだったそうで。つまり札幌ドーム以外で初めてのナイター。といわけで、号外まででていて、大盛況。しまった、甘くみていてチケット買ってない……。走って窓口に行き、外野席を購入。いつもは内野派ですが、地方にビジターで行った場合、内野には味方がひとりもいず、外野でも一握りなので、ここは外野を選択しました。
スタジアムのイメージがあるので、外野指定……などと思ったのですが、外野は芝生で、どこにでも勝手にシートを敷いて、のスタイル。それは、そうだった、そうだったと気づいたときには後の祭り。人でぎっしりの芝生には、立錐の余地なしに見えました。一握りのベイスターズ応援団が気勢を上げている近くになんとか小さな隙間を見つけ、無理無理に座らせてもらいました。試合前にはブラスバンドの演奏があり、花火も上がり、初ナイター祝賀ムードでいっぱいです。が、試合はベイスターズ側の花火が上がっちゃって、近年まれな大勝。なんとなく申し訳ないような(^_^;)
それにつけても寒かったです〜。東京を出るときに天気予報では、旭川は晴れで気温もそんなに低くないということだったのですが、実際は小雨がぱらつき、気温も10℃そこそこ。一応、寒さ対策のコートとウィンドブレーカーは持って行ったものの、到底、これではしのげず、せっかく買ってもらったビールを持つ手が震え、歯の根が合わないというくらいの寒さ。勝っていたから最後までいましたが、負けていたら早々に帰ってしまうところでした。なんのために来たのやら(笑)
富良野
海鮮を堪能したあとは、一路、旭川へ。と、思ったのですが、ゲームは夜なので寄り道していくことにしました。ラベンダーにはまだ早いと知りつつ、富良野へ。寄り道というにはちょっと回り道すぎる感じですが、北海道の道路は広くて、交通量も多くはないので、少々、道を外れても立ち寄る感覚です。富良野をラベンダーの里にしたはじまりは、ファーム富田という……、ファームというくらいですから、農場でしょうかね。まずは、そこへ行ってみました。
ラベンダーにはまだ少し時期が早いとは気づいていましたが、やっぱり(笑) ラベンダーは温室の中でした。その代わり、芝桜が満開で、鮮やかなピンクの花が咲き誇っていました。芝桜は、小さな花で可憐に見えるのですが、実はものすごく生命力が強いのではないかと思います。むかし、我が家の庭にも少し植えていたことがあったのですが、みるみる庭を席捲し、他の草花が追いやられるという事態になりました。そのため、ごめんなさいと駆逐してしまったのでした(^_^;)
ファーム富田の芝桜はほんの一部に敷き詰められているという感じで、ほとんどはラベンダー畑。ここに薄紫の花が一面に咲いていたら、さぞ美しいだろうと想像しながら、寂しい畑を眺めてきました。6月の後半から7月初旬ぐらいが見頃のようです。近年は、気候変動が激しいので、見頃も変わったりしますから、「咲いた!」というウワサを聞いてから、見に出かけたほうがよさそうですけれど。そんなに身軽にスケジュールを変更できない観光バスも数台は来ていて、例によって外国語が飛び交っていました。
カニ、カニ、カニ
贅沢にも札幌の夜はお鮨とお刺身。ちょっとシーズンには乗り遅れたようですが焼きタラバ、そしてシーズン真っ只中のアスパラガスと、北海道をまるごと食べつくす勢いでした(^_^;) ホテルがすすきのだったので、徒歩2分で帰れることもあり、疲れ知らずで食べたり飲んだり。ホテルにかえれば、バタンキューは当然です。
翌朝は二条市場か、場外市場か……。ホテルの方に伺ってみたところ、食べるのが目的であれば場外市場のほうがよいということで、ナビに入力。普段はカーナビ嫌いなのですが、知らない土地では実に便利なシロモノですね(^_^;) ただ、スイッチを入れたとたんに、「安全運転で頑張って!」とかおっしゃるのは、余計なお世話だ(笑) 北海道はやはりクルマがないとなかなか動きにくいです。駐車場には大型バスもたくさん停まっていて、あらら、けっこう中国語が……。まだ、来ているのかしら中国人? と思ったら、ほとんどは台湾からのお客さまのようでした。
閑話休題。とにかく場外市場へ一直線でした。築地のような……と聞いていたのですが、まあ、規模は小さめ。道を挟んで数件の海産物屋さん、八百屋さん?、メロン屋さん、おみやげ物屋さんという感じです。私は貧乏なのと、カニはおいしいけれど剥くのが面倒という不埒な態度で、見るだけに終わりましたが、お連れさまはカニもアスパラも大量買い込んで宅配便に託していました。最近はクールやチルドの宅配便が発達して、新鮮なまま届けてくれるのはありがたいことです。毛がにはいまからがシーズンということで、立派な姿でにらみを利かせていました。
ひと通り買い物をすませて、今度は朝から豪勢に海鮮丼。ちょっとフライングかもしれませんが、ここまで来たらやっぱりウニでしょ。ほぐしてくれてあるならやっぱりカニでしょ。といういわけで、サーモンも仲間に入れて三色丼をいただきました。焦って喰らいつき、写真を撮るのは忘れました(^_^;)
ジン、ジン、ジンギスカン♪
週末は、交流戦最弱チームにカツを入れに北海道へ行きました(笑) ベイスターズの応援に名を借りたグルメツアーというのが本当のところです。それが証拠に、土曜日は仙台で試合をしているチームの頭の上を飛んで札幌へ。レンタカーを借りて、そそくさとサッポロビール園に直行したのでした。ちゃんと予約も取っておく念の入れようです(^_^;) そう、第一の目的地は、ここのジンギスカン。ビール園にはたくさんのレストランがあり、ジンギスカンもいろいろなところで食べられるのですが、やはりホールのものが一番おいしいように感じます。雰囲気もあるのかもしれませんが。
今回はバックネット裏町内会の長老も一緒。年齢層が高いので、やわらかいラムを注文しました。大皿に盛られた肉と野菜を見て、「えっ、こんなに!」と思ったのですが、ジュージュー音をたてて焼ける肉のおいしさに、どんどん食べてしまいました。う〜む、これで確実に1キロは肥るとか言いながら(笑) 長老はほとんど麦の汁が主食なので、「欠食児童」と呼ばれている私は、2人前ぐらい食べたかも(^_^;) 「欠食児童」などという言葉がでてくるのは、さすがは80歳代。戦後は、こんな子が大勢いたそうです。いまは飽食の時代ではありますが、まるで戦後の子どものようにガツガツ食べていたのでありました。
お腹を満たしてから、ビール博物館へ。さっと回って(私は3回目でもありますしねぇ〜)、1回のラウンジで、北海道のクラフトビールを試飲。まだ飲むの?って感じです(笑) 今回の旅では、私しかドライバーがいないので、当然ながら、私は飲みません。そのかわりに「塩・胡椒アイスクリーム」というシロモノに挑戦。まだ食べるの?って感じですが、ここだけの限定品と言われれば……。でも、正直なところ、塩・胡椒とアイスクリームは合わないと思います(笑)