ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2007/04/07  (土) 

休肝日

先日のニュースで、週に3日以上の休肝日を設けないと、寿命が縮まるとか言っていましたね。つまり、酒を飲むのは週4日以内にしろってことよね。しかも、1日に飲む量もなんだかんだと。酒飲むぐらい本人の勝手だろ! と、思ってよく聞いていなかったけど。

 

深酒は別ですが、毎日、多少の晩酌を楽しんでいる人は多いのではないかと思います。この楽しみをあきらめても、寿命って延ばしたいものですかね? 健康志向っていうのはわからないでもないけど、あれもやめ、これもやめ、それもやめて、それでも長く生きることに執着するのかなぁ。

 

長く生きるより、いまをよく生きるというか、楽しく生きるほうがいい派ですね、わたしは。って、ちっともよくは生きてないけどね。でも、どこかが痛いとか、具合が悪いとかいうんじゃなければ、わたしの辞書に我慢という言葉はない(笑) 呑兵衛ではないんだけどね。



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2007/04/06  (金) 

自動車保険

プロ野球が始まると、CS(うちはケーブルテレビだけど)のスポーツチャンネルをつけっぱなしにしていることが多くなります。野球って、サッカーなどと違って、じっと見ていなくてもゲームがわかるから、仕事しながらでも他の遊びしながらでも楽しめるところがいいです。音声だけで十分楽しめる数少ないスポーツじゃないでしょうかね?

 

で、その地上波じゃないテレビをつけていると、コマーシャルはダイエット器具と自動車保険が圧倒的に多いって気がします。地上波はうんざりするほど生命保険だけど、こっちは損保だわよ。で、その損保のウリといったら、ロードサービスがついてるとか、インターネットで申し込めば安くなるとか。そして、年間の走行距離の短い人は安くなるとか。

 

で、つねづね不思議の思っているんだけど、年間走行距離が短いと事故は少ないんですかね? 距離が多くて安くならないかひがんでるわけじゃありませんが(ちなみに、そういう会社の保険にも入っていませんが)、むしろあんまり乗ってない人のほうが危ないんじゃないかあ?

 

確かに単純に計算すれば、自動車に乗ってる時間が長ければ長いほどリスクは高くなりますねぇ。しかし、年間に3万キロ以上走ってる人が3年に1回事故れば、10万分の1だけど、年間1000キロの人が3年に1回事故れば3000分の1ですよね。私は保険屋さんのお世話になったような事故って、不注意のこすり傷が2回ほどあるんだけど、全損みたいなのはやったことがないから、そのリスク計算がどうなっているのかわからないけど。心象的に違うだろって気がしてならないのであります(-_-;)

 

だいぶ前の話になりますが、ソニー損保のコマーシャルできれいなおねえさんが「日曜日しか乗らない私が、毎日、乗っている人と同じ保険料なんて……」とかいうのがありました。そのCMが流れているときは、思わずテレビに向かって「そういうヤツが、いちばん危ねぇんだよ!」と叫んでしまったりしたものですが(^_^;)

 

事故を起こさないための自動車の運転ってもちろん技術力っていうのはありますが、レーサーでもなく、ふつーにふつーの道を走っているだけなら、経験(予測力も含めての)が、いちばん重要な要素じゃないかなって思うのですが(飲酒とか無謀運転は論外として)。だから、長年乗っててゴールド免許なら優遇っていうのは理屈でわかるけど。もっとも、ずっとペーパードライバーだからゴールド免許って人もけっこういますけどね。経験の少ない人ほど優遇されるってのは腑に落ちないなぁって。私はそういう思想の保険会社とはおつきあいしないぞ、とか。なんか、グチみたいになった!(笑)



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2007/04/05  (木) 

野川の桜ライトアップ

野川(多摩川の支流)の、甲州街道を渡る辺りよりちょいと上流(調布市)で、毎年、桜のライトアップが行われています。ここ数年、見物にいっているのですが、もう17年目になるそうです。今年は全長650メートルとか。マスコミに取り上げられたりもするので(夕方のNHKの報道番組で予告までやってた!)、近隣住民ばかりではなく、けっこう遠くから夜桜を楽しみにやってくる人々で、なかなかの人出です。

 川面に映るのが幻想的

 

野川のサイクルロードは幅1メートルちょっとしかないので、数年前から両岸を逆向きの一方通行にしています。それまでは確かにすれ違う人々が衝突状態になり、渋滞してるって感じでしたからね。一方通行にしてから、ぐるっとひと回り楽しんで帰る、というコースができました。

  

この桜のライトアップは、野川の川沿いにあった潟Aーク・システムさんという会社がやっているものです。この会社は、映画やテレビの照明を扱っている会社で、ライトは撮影用。調布市には日活の撮影所はテレビのスタジオなどもあるので、関連業種の会社もあるのでしょう。ただのスポットではなく、桜が日光にあたったように見えるライティングだそうです。だから、周りは真っ暗なのに、桜だけくっきり昼間のように見えます。

  

こんな風に照明が当てられています。

 

最初は社内のお花見で、会社の前の桜だけをライトアップしていたそうですが、そのうち近隣の人がそれを見に集まるようになり、だんだん、ライトアップの本数が増え、スケールの大きなライトアップになったそうです。ただし、一日だけ。お天気模様と開花状態を見比べながら、日取りを決めるので、ギリギリまでいつやるのかわりません(^_^;) 今年は昨日の予定で準備をしてくださったようですが、天候不良のため今日に順延。去年までは土曜日にやっていたような気がするんだけど。

 

数年前にアーク・システムさんが社屋を移転したため、今年でライトアップは終わり! という話になりました。それを聞いたファンの人たちが署名を集めて陳情した結果、続けることになったとか。しかし、お役所じゃないんだから、陳情されたって……困ったでしょうね(^_^;)

 

これだけの距離をライトアップするにはン百万というお金がかかるらしいです。電線からダイレクトに引き込んでいるところもあるというウワサも聞きましたが、発電機を載せた大型トラックが何台も来て、働いていました。一企業の負担としては大変だから……と、来年はやめるといった年に、「やめないで募金箱」が出ていました。こんなファンたちの期待に応えて、アーク・システムさんは結局、毎年、自腹でライトアップを続けてくれることになりました。募金で集まったお金は、市かどこかに全額寄付しちゃったとか。アーク・システムさん、太っ腹!

 

ここ2、3年、フジテレビさんが翌日の報道番組で取り上げていたのは知っていましたが(今年も、取材の方が来ていました)、ほぼ口コミでたった1日、7時から9時までのイベントに大勢の方々が訪れるようになったようです。橋の下では、スタッフの方々がライトの具合を随時点検しながら待機していてくれます。数年前から警察も交通整理にでるようになり、地元のボランティアの方々もいろいろと手助けをしてくださっているようです。

 高圧送電注意ですって

 

今年はこんなの↓やこんなの↓を見かけました、去年まではなかったような。そうよねぇ、マイクで迷子のお知らせまでやってたもん(笑)

 

御用とお急ぎのない方は、来年はぜひ見物に行ってみてください。川面に映った桜の影もとってもきれいです。



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2007/04/04  (水) 

縁起をかつぐ

江戸時代の人にとって、信心は日常の中にあったようですから、当然のように縁起もよくかついでいたようです。そんなにかついだら、さぞ重かっただろうと<意味が違うでしょ!

 

「縁起」という言葉は、いまでは「縁起がよい」「縁起が悪い」というように「ものごとが起こる前兆」という意味で使われることが多いようです。しかし、もともとの意味は違っています。「縁起」は仏教の教えの一つで、「因縁生起」の略なのですね。すべての事象は空間的な依存関係や時間的な因果関係で成り立っているという意味です。つまりすべての事象が原因となって次の事象(結果)を生むという法則なのです。

 

「縁起」とは「(何かに)よって起こること」で、たとえば、苦しみは何らかの原因によって起こり、その原因がなくなれば苦しみもなくなるという、この原因、あるは起こる条件を「因縁」といっています。

 

万物はつねに変化しています。つまり無常です。万物は無常であることを明らかにし、この世に苦しみがあるならば、苦しみをなくすために、苦しみを生み出す原因が何であるかを追求するという説明、これを「縁起説」といいます。

 

んなこと知らなくても、黒猫が前を横切ったら縁起がよいとか悪いとか、そう思っていれば世の中おもしろいじゃないですか、ね。

 

縁起を担ぐという言い方のほかに、げんを担ぐという言い方もありますね。何かをするときに以前によい結果が出たときの行為と同じことをして、これから起こることもよい結果が出るようにしようとするもの。「げんがいい」「げんなおし」など、吉凶の前兆としても使われます。

 

「験(げん)」には「仏道修行を積んだ効果」という意味や、「効き目」「効果」などといった意味もあるそうです。「効き目」「効果」などを意味する「げん」は平安期に使われ、「縁起」を意味する「げん」は近世以降のものだとか。げんを担ぐという言い方が「縁起をかつぐ」の、「縁起」が音韻変化したとする説が有力とされています。

 

花散らしの……雨ではなくて、雪やみぞれが落ちてきたとか。先週は、確か半袖のTシャツを着ていたような。今週はしまったはずのフリースを引っ張り出すハメに。どうなっているんでしょうねぇ、お天気。風邪引かないようにしましょうね。



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2007/04/03  (火) 

江戸の暮らしと信心

「あかね空」って騒いでるのは、単に内野聖陽のファンだっていうだけで、よーするにミーハーです。山本一力の小説はいままで読んだことがなかったのですが、江戸庶民の裏店の暮らしが伝わってきておもしろかったです。

 

しかし、なめらかな舌触りの豆腐が下り物とは知らなんだ。私は豆腐といえば絹ごしっ! って感じで、硬い感触の木綿ごしはあまり好まないのでありますが。へー、ふーん、やわらかい豆腐は京都のものだったのか。

 

この小説ばかりではなく、藤沢周平とか池波正太郎とか、そういう世界の住人は、ことあるごとに神社仏閣に手を合わすシーンがでてきますよね。昔は携帯電話もないから迷子になれば神隠しだし、見つかりますようにと神頼み。ウィルスなんかもわかってないから、流行り病もひたすら手を合わせて治癒を願っていたのですね。

 

これは「信仰」というより「信心」といったほうがピッタリくる感じ。日本人は無節操だから(笑)なんでも拝んじゃいます、はい。そういえば、私の小さい頃には、お正月といえば、床の間に飾る大きなお供え餅のほかにも台所といわずトイレといわず、家中のあちこちに小さなお供え餅が飾られていました。何とかの神様、何とかの神様って。仏壇も神棚も同列に拝んでたしなぁ。仏壇でチーンとやったら、次は神棚にパンパンですよ(^_^;)

 

そうやって神仏に手を合わせ、なおかつ玄関には干支の置物を置くなど縁起物を集めまくり、縁起かつぎや信心がすごく身近にあったのは、いつ頃までのことでしょうか。まあ、地域差とか個人差とか家庭差とかあって、いまでもそういう世界の身近で暮らしている人もいるのかもしれませんけど。



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江戸東京博物館
縁起物