ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/11/29  (土) 

三の酉「花園神社」

酉の市というのは関東地方だけの風習だそうですね。三の酉のある年は火事が多いという言い伝えがありますが、江戸時代に統計をとったわけではないねしょう(笑) 江戸は火事の多い街だったから、何かにつけて火の用心を呼びかけたということでしょう。三の酉の熊手には「火の用心」のお札が貼られていることもあるそうです。
 
昨年は浅草の鷲神社へも行ったのですが、今年は近場の花園神社だけ。しかも日の高いうちに。本当は日暮れてからのほうが「らしさ」がありますけど、混むし、寒いし(^_^;) それでも、昼間からお参りの人はひきもきらず、かなりな行列ができていました。
 
珍しく行列に並んでみました。一歩ずつ前進して、やっと参拝のできる位置まで来ると、お賽銭箱はなく、大きな白い布が広げられています。ここに参拝者はお賽銭を投げるのですが、お札の顔はあまり見かけませんでしたね。たまに埋もれているのも英世さんで、諭吉さんはおいでになりません。やっぱり、不景気なんですよね。その散らかったお金を神職の方が熊手で集めていました。そういう熊手ならほしいです!(笑)
  
熊手は年々大きくしてゆくものとされています。毎年、熊手をお買い求めの方はすっごく大きな熊手になりそうです。大きな物もお店には飾られていましたが、どんな方がお買い求めになるんでしょうね。初心者には小さくて、お値段もお手ごろなもの。定価はついていないので、聞いてみないといくらかはわかりません。
 
華やかな熊手を見て歩くだけという人が圧倒的に多いようでしたが、時おりお買い上げの賑やかな手締めも聞こえてきます。いくら景気が悪いからと言っても縁起物は惜しんではいけないもののようです。
 
露店もたくさん出ていました。たこやき、焼きそば、好み焼き、串焼き……、縁起物の稲穂や切山椒、来年の暦ももう売られています。ひとりでお祭りをうろうろしているなんて、恋人も家族も遊んでくれる友だちもいないという都会の孤独が浮き彫りになっているような風情ですが、ひとつだけいいことがあります。買い食いしない!(笑) ひとりで買い食いは、あまりにもわびしいですものねぇ(^_^;)
  

  
縁起物といえば、数日前に金色の「打出の小槌」をつけてみましたと書いたら、縁起堂本舗のショップのほうに同じものをご注文いただいた方がたくさんいたとか。お揃いですね!(笑) お顔もお名前も存じ上げない方々ですが、なんとなく「ご利益祈願仲間」になったみたいで、なんだか楽しくなりました。
 



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2008/11/28  (金) 

「ハッピーフライト」

ここ何年かのマイブームが邦画。そのきっかけになったのが、「スウィングガールズ」でした。矢口監督の映画ならきっと楽しませてもらえるという期待があり、公開をまってた感じで「ハッピーフライト」を見て来ました。歩いていける映画館でやってたし(^_^;) 笑えるところもあり、緊張感を味わうところもあり、心温まる部分もあり、おもしろかったです。
 
飛行機は大好き。私は航空会社といえばANA派ですが、幸か不幸か、これまで定刻に飛び、定刻に着かなかったことは一度もありません。でも、飛行機がほぼ定刻で動いているって、考えてみればすごいことかも。まあ、毎日、飛んでる便数とトラブル発生率と、自分の搭乗回数を考えてみれば、かえってトラブルの出会うのは非常に難しいということになりそうです。そういう意味で「不幸か……」です(笑) まれに起きることに立会い、たまには非日常感覚を味わってみたいじゃありませんか。くじ運悪いしなぁ……(^_^;) 
 
あ、そういえばANAの飛んでいない青森空港に行ったとき、当然違う会社の飛行機でしたが、羽田のジャムで機体が来ないといって1時間遅れたことがあったなぁ(笑) 羽田から来て、ちょこっと整備して、また羽田に帰る機体だったらしいのです。最終便だったから、羽田到着が遅くなり……、どうやって帰ったんだっけ? ああ、駐車場にクルマを投げ出してきていたので、帰りの足は心配しなくてよかったのでした。寝坊して、「定刻」の羽田行きのエアポートリムジンに乗りそこなった日(-_-;) そんなの、トラブルのうちに入りませんね。
 
一度、岡山上空で乱気流の発生とかで、ズドンと落下した感を体験したことがあります。ジェットコースターみたいで、とても楽しかった(笑) こういう体験も残念ながら?これだけ。荒天で、窓の外にピカピカ稲妻が見えたことがあったけど、機体には落ちなかったしねぇ。「わー、きれい。珍しいものを見せてもらった」なんて無邪気に喜んでいたけど、コックピットでは操縦士さんたちはけっこう緊張感があったのかなぁ、などと思いました。安全に運行しようと日々努力しているみなさんが聞いたら、怒りそうですね。
 
前日のアルコールが残っていて操縦禁止になったパイロットがいたという報道が記憶にありますが、いくら自動操縦の時代になっているといっても、あれだけ重いモノを飛ばして、しかも多くの人々の命を預かっているパイロットって、そうとう緊張感のある職業でしょうね。無事到着したら、「酒でも飲まねばやってられるか」ということにもなりそう。きっと長生きできないに違いない、とか(笑) 知力に加えて体力や気力も充実していないとできないのではないかという感じがします。プロスポーツ選手並みとはいわないまでも、けっこう引退がはやいのかしら。そういえば、空港をさっそうと歩いているパイロットのみなさん(「新選組のように肩で風を切って」という表現をどこかで見たことがあり、これには笑えましたが)は、ベテラン風の人でもせいぜいが壮年という感じですね。
 
映画では中央コントロールの人々がいちばんかっこよかった! 岸部一徳がかっこいいと思ったのははじめて(^_^;) あの人がむかしサリーだったなんで信じられない!(笑) 飛行機を運航させるためには、とても多くの人たちが身体を張ってるという感じが、押し付けがましくなく伝わってきました。もちろん現場のパイロットもCAも大変だろうけど、整備もかっこいいなぁ。もう少し若ければ……(笑) そういえば、離陸する飛行機を見送ってくれる整備の人たちを見ることがあります。自分が整備した飛行機の無事を祈り、自信をもって見送るのでしょうね。ただ、個人的に田中哲司のファンだったりするとか(笑)
 



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2008/11/27  (木) 

神宮外苑いちょう並木

神宮外苑のいちょう並木が見ごろを迎えています。この時季にクルマで通りかかったことは何度もあるのですが、「きれいだなぁ〜」の脇見運転には限度があります。今年はお徒歩で見物してみようと思い立って、地下鉄を降りました。
 
青山通りから左に曲がると、目の前に素晴らしい風景が広がり、思わず足が止まります。見事! 私が到着したのは午後の少し遅い時間、ちょうど日が西に傾きかかった頃。沈みかける前のひときわ明るい陽射しを受けて、いちょう並木は金色に輝いていました。前を歩いていた初老の女性が数人、「ちょうどいい時間に来たみたいね」と。そうかもしれませんし、午前には午前のよさがあるのかもしれません。
 
このいちょう並木は1923(大正12)年にできたそうです。もう85歳なんですね。代々木にある宮内省南豊島御料地の苗圃で、樹高6メートルほどに成長していたいちょうの中から選抜されたものが、このいちょう並木に植樹されたのだとか。いまではのっぽのいちょうは30メートルちかくあるそうです。背の高い順に青山方面から絵画館に向かって植えられ、この間は地面にもわずかな勾配があって絵画館寄りの終点は、始点より約1メートル低いそうです。
 
この坂道に樹高の高い順に並べられているのは、遠近法によってより美しい風景が出現するようになのだとか。考えて設計してあるんですねぇ。並木の美しい姿を守るために4年に1度、葉のない時期に姿を整える枝の伐採作業が行われているそうです。きちんと管理をして、美しい並木が作られているということを初めて知りました。
  
絵画館の近くでは「いちょう祭り」開催中。いろいろな露店が出ていて、散策の人々の足を止めさせていました。青山通りの角には引き売りの焼き芋やさんも来ていて、これはその香ばしいにおいにひかれます。買い求めてベンチに座り、おしゃべりをしながら焼き芋にかぶりついている人が何人もいます。ちょっと、うらやましかったりして(笑)
 
平日なのにかなりの人出。今週末は天気も回復するらしいので、きっと多くの人が訪れるのだろうと思います。うん、一見の価値はありますよ。
 



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2008/11/26  (水) 

ステンドグラス展「vento dall'Italia」

友人のステンドグラス作家の個展が今日から開幕。そのタイトルが、「vento dall'Italia〜イタリアからの風〜高橋園子ステンドグラス展」です。ちょっと前までステンドグラスといえば、「丸い電気の傘で色とりどりにモザイクされているもの」か、「教会の窓にはまっているもの」という認識しかなかったのですが、この友人が先生をしている「みきデザイン工房」におじゃましたり、工房の展覧会におじゃましたりしているうちに認識が変わりました。いろいろな技法があるし、素材があるし、なんといってもデザインにすごく個性が現われるものなのですね。
 

高橋園子さんの作風は、最初に見せてもらった「アクア・シリーズ」と呼んでいる、深海や気泡、水の動と静をイメージさせられる作品を見たときにとても驚かされました。なんというのか……、“キレ”があります。「わ、これを作った人と知り合いだなんてうれしい」と思ったことを記憶しているくらいです。本人はとりとめがなくの〜んびりした感じなんですけどね(笑) 今回の個展のメインは、14世紀から伝わるというイタリアの技法で描いたという宗教画っぽい感じのパネルと、現代のイタリアをイメージしたという「ミラノスピガ通り」シリーズと名づけられたランプです。
 
「ミラノスピガ通り」のテーマは、“白いガラス”、“アルミのパンチボード”、そして“とびきり発色のいいガラス!”だそうです。私はこちらの作品のほうが好き。わりとシンプルな色遣いで、華やかさはないかもしれませんが、とてもおしゃれ。彼女らしい“キレ”を感じます。1点ずつみても素敵なのですが、いくつも並べられているとよけいにその「雰囲気」に惹かれます。
 
この個展は、12月1日まで、表参道ヒルズの「ギャラリー同潤会」で開催中。御用とお急ぎがあっても、なんとか時間をやりくりして、ぜひ多くの方に見てみていただきたいなと思っています。「へぇ〜、ステンドグラスって、こんな雰囲気のものがあるんだ」と、きっと目からウロコだと思いますよ(笑) 知足のブログを見たといってくだされば、クッキーぐらいの接待をしてくれる……かもしれません?(笑)
 
個展が開かれている表参道は、かつてはイルミネーションが賑やかでしたね。いろいろと問題があって、近隣住民からの苦情もあって取りやめになったのではなかったかしら? いまは大々的なイルミネーションは飾られていませんが、それでも各店舗がそれぞれにモミの木を飾ったり、ビルを装飾したりしているので、街並みも楽しめます。かつての同潤会アパートの面影を残した「ギャラリー同潤会」の入る建物もクリスマスらしいイルミネーションで飾られています。

  

表参道ヒルズは建物の中にもきれいな光の装飾がほどこされていて、買い物をしなくても楽しめると思います(^_^;)
 



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2008/11/25  (火) 

不景気には金色

今日の日経平均、全業種が赤丸上昇中という感じになりました。相変わらず、相場の乱高下癖は治らないようです。癖かね……(-_-;) どうせまた下がるんでしょう、明日にでも(笑) 一方で「円が高いから海外旅行に行こう!」という人もいて、景気が悪いって本当かなと思わされるときもあります。観光地も人でいっぱいだし。それでも物価はじわじわと上がっているなぁというのは実感。マーケットでカゴがいっぱいになっていなくても、レジを通ると2,000円や3,000円にはなっています。そんなに特別な物は買っていないはずなのに。
 
そういえば、マイバッグ持参率が高くなっているように感じられます。エコというより、割引が効いているのかも。ときどき私が行くスーパーマーケットでは、バッグ持参だとその場で合計金額から2円引いてくれるところと、スタンプ20個で100円引いてくれるところがあります。さて、どっちがお得でしょう?(笑) スタンプは結果的に1回につき5円引きになりますよね。
 
ところが、その場で引く店のほうがマイバッグ率が高いような気がします。主婦営業中の友人は、「その場で引いてくれるほうがうれしい」と言っていました。「安い」を求める心理は、けっこう気分的なものが多く、よーく考えて決める人は少ないのかも。スタンプカードだと出しそびれたり、少額でカードを出すと嫌な顔とは言わないまでもレジの人に微妙な顔をされて出しにくいという場合もあります。ちなみに少額の買い物の場合、家の近くの店では「カードをお持ちですか?」って訊いてくれないし(-_-;)
 
どちらの店でも、1点ずつ何回もレジを通れば、全品2円引きだったり5円引きになったりしますよね。でも、そこまでできる根性のある人って、いるのかな? 一度、メモを預かっていたのに買い忘れがあって、150円ぐらいの物をあとで買い足したら、やっぱり2円引いてくれて……、「あ、それはいいです」なんて言いそうになりました(笑) 言わなかったけど(^_^;) というのも、レジの人は淡々と、当たり前のように2円引きの値段でレシートをくれたから。ありがたいような、申し訳ないような。
 
いろいろなお店をこまめに回って、本当に安いものをしっかり探して買う人もいるのでしょうね。私は貧乏でもそれほどの根性はなくて(-_-;) 私が知っている限りではそこまできちんとやっているのは隣の家のご夫妻だけ。まだ還暦前だと思うけど、すでに家を3軒建てたのだそうです。この辺り、多摩地域でもけっこう地価は高いほうなんだけど。夫はサラリーマン、妻は公文式の教室をやってらっしゃいますけど、この方々は関西人です(笑)
 
あとは頼みにするのは宝くじのみ!(笑) 今日は年末ジャンボ宝くじの発売日ですが、ここのところ宝くじの売上は下がっているそうですね。お金がなくて、宝くじも買えないということでしょうか。「夢を買う」と言われても、私も「どうせ買っても当たらないし〜」と言って「買わない派」なのですが。まあ、買わなきゃ「絶対に」当たらないんだけど(-_-;)
 
風水では景気の悪いときには金色の物を身近に置くといいと言われます。そのせいでしょうか、縁起堂本舗でも金色の縁起物の人気が高まっているとか。とくに「打出の小槌」。八方ふさがりのような閉塞感の中では、せめて「打出の小槌」でも振ってみたいものだと思う人も多いのでしょう。金色だし(^_^;) 私も1個、キーホルダーにつけたのですが、財布じゃなければダメかしら? 小槌を開けてみると、中にいろいろな物が入っていて、気分的にも楽しめます。本当は開けないほうがいいんですって。ご利益があるといいんだけど〜。
  



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多摩センターイルミネーション
東京の紅葉スポット2「旧古河庭園」