ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/03/03  (月) 

深大寺「だるま市」

毎年、3月3日と4日は深大寺の「だるま市」です。地元では4日は「植木市」と呼んでいるような。3日はほとんど「だるま」のお店が並びますが、4日は「植木」のお店が多くなるからでしょうか。この辺りは造園業が盛んなので、たくさんの植木が所狭しと並びます。かつては庭木になるような「植木」がほとんどだったといいますが、最近は鉢ものが多いように思います。マンションが多くなっているせいかな? 
 
地元の人や露店商の人は、深大寺の「だるま市」と聞くと、「ああ、もう春がきたんだなぁ」と思うそうです。確かに、今日は汗ばむぐらいの陽気で、春の訪れを感じさせる一日でした。黄砂が心配されていましたが、風はあまり強くなかったような。気象情報を見ると長崎あたりは空が黄色だったようにも思えますが、関東はセーフだったようですね。
 
「だるま市」は、今年は平日になりました。人出は少ないのかと思ったのですが、そんなことはありません。大勢の人が訪れていました。でも、売れ行きのほうはいま一つな感じ。売れているのは小さめなものが多いようで、みなさん、お財布の紐は硬そう(笑) 赤いだるま以外にも色とりどりのだるまが並んでいました。おもしろいけど、「らしくない」って感じ。だるまマークの招き猫もあり、なんかご利益を欲張りすぎじゃないですか?(笑)
  
深大寺には百味講という江戸中期からの伝統ある儀式があるそうで、お練行列も行われると聞いて、その時間に合わせていってみました。鐘楼から響くゴーンという荘厳な鐘の音を合図にまずは笙を吹きながらの僧侶が露払い。そして、お清めの水をまきながらの僧侶が続き、纏のあとには地元の檀家連でしょうか、ご詠歌のようなものを歌いながら続きます。

 

そして裃を着た方々が紅白の餅と梅の枝を飾った三宝をささげながらやってきます。しかし、スーツの上に裃って……。できれば和服にしてもらいたかったなぁ〜(^_^;) 

 

短い距離ですが、境内を練り歩いて元三大師宝堂へ向かい、ここで百味供養が行われます。もともとは旧暦1月3日の元三大師の命日に行われていたものが、新暦にあわせてこの時期になったそうです。
 
だるまの左目は「阿」を、右目は「吽」をあらわしており、左目は願いを込めて、右目は感謝を込めて描き、納めるそうです。元三大師宝堂の近くにある開眼所には、お寺さんに開眼にしていただこうという方が列をつくっていました。

 

その向かいには納所があり、1年間お世話になっただるまを納める方々がひきも切らず。納所は斜めになっていて、御用を収めただるまさんがゴロゴロと坂を下っていく音が聞こえ、なかなか興があります。

 



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2008/03/02  (日) 

江戸流しびな

明日は、ひな祭りです。3月3日に一番近い日曜日ということで、今日、吾妻橋下にある親水テラスで、台東区江戸流し雛振興会が主催する「江戸流しびな」が行われました。「子どもの無病息災をひな人形に託して隅田川に流す日本古来の伝統行事」とはうたわれていますが、1986(昭和61)年にスタートし、今年で第23回ということは比較的、新しい行事になりますね。「流しびな」自体は、平安時代から行われていた行事です。
 
紙で作られた「ひな」を流す行事は12時から始まったのですが、11時に吾妻橋に到着するともう流す順番を待っている人でいっぱいでした。列の先頭にいる方々は、いったい何時ごろから並んでいるのかしら。小さなお子さんを連れたご家族が多いようです。紙でできた「ひな」の中に、お願い事を書いた紙を入れて流すのですが、なぜか、男の子もいましたよ(笑) お孫さんの息災を祈ってでしょうか、老後夫妻がいまや遅しと開場を待っていました。お手元の「ひな」をちょっと写真に撮らせてくださいな。
 
「ひな」は事前に申し込みをした人に渡されますが、当日でもOKの分が少しはあるというので、受付所へ行ってみました。「間に合った!」というべきが、あと20〜30個の紙雛が残っていたので、「やってみるか」とばかり、申し込みました。1個(1体かな? 1対かな?)、800円也。ちょっと高いけど……。
  
開場には「流し用スロープ」が4基用意されていました。目にまぶしい「真っピンク」は、ひな祭りを意識した色でしょうか(笑) スロープから着水した「ひな」がちゃんと川下に流れていくように、引き潮を見計らって開始するので12時からになっているそうです。逆流したのでは「さま」になりません(^_^;)
 
昨年まではずっと流していたので、願い事を託された「雛」が隅田川をゆっくり流れていく風景が吾妻橋の上から見ることができたそうです。撮影ポイントを探していいると、今年からは、流れ始めたらすぐ船で回収してしまうので「橋の上からは見えないよ」と係の方が教えてくれました。うむ、やっぱり環境問題なのでしょうね。
 
全員が流し終わるには1時間以上かかりそう(-_-;)  並んでいるだけではつまらないので、そうは言われても吾妻橋の上から眺めてみました。会場から鳩の形をした風船がいっせいに空に放たれ、いよいよ「流しびな」が始まるようです。鳩? かもめかもしれません。実際、橋の周辺には本物のかもめがたくさん飛んでいます。誰? 餌なんかやってるのは? 野生の生物に餌をやるのは禁止されているはずですが……。
 
「ひな」は流れ始めましたが、行列は短くなった気配もなく……。「これ、1時間以上かかるよね?」というわけで、「ひな」を抱えたまま、コーヒーを飲みに行ってしまった私たち。1時20分頃になって、「そろそろ?」と会場に戻ってみると、終わってた〜(^_^;) 流している人はもう誰もいなくて、台も撤収の準備にかかっています。ひぇ〜。「すみません、まだ流してもいいですか?」
 
「真ん中のならいいよ」という許可をいただき、願いごともあればこそ、そそくさと流すだけ流させてもらってきたという顛末に。まあ、子どもじゃないし、子どももいないし……(笑) まったく、やることが中途半端でいけません(-_-;)
 



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2008/03/01  (土) 

蜂蜜

八ヶ岳に行ったとき、天然蜂蜜を買ってきました。アカシアとレンゲ。専門店ではなく、小さな村のお店なので種類はあまりなく、他にはクリがありましたが、やはり定番はこの2種類かな、と。信州の蜂蜜は中国産などに比べてお値段はかなり高い感じですが、時節柄、どーも中国産というのは……(^_^;)
 
蜂蜜は甘味というばかりではなく、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれているというので、私は紅茶を飲むときなどに使っています。もとはといえば、ショウガ紅茶ダイエットをやってみようと思い立ち、ショウガだけでは飲みにくいので蜂蜜を入れてみたという不純な動機(笑)
色もとてもきれいです

 

純粋な蜂蜜は低温になると固ってしまうことがありますが、アカシアは果糖が多いので固まりにくいそうです。果糖が多いのはダイエットには向かないのかな? とはいえ、アカシアの白い花からとれる蜂蜜はうすく輝く金色で、味もあっさりとして癖がないので、料理などにも使いやすい種類ではないでしょうか。蜂蜜になるアカシアは本名はニセアカシアという種類で、和名はハリエンジュというのだそうです。アカシアは関東以北に育つ花だそうで、西のほうの方々にはあまりなじみのない蜂蜜なのでしょうか。
 手作りっぽいラベルがいいです

 
色が濃いのは、たぶん全国的になじみ深いと思われるレンゲです。昔は、レンゲ草はどこにでもある花で、レンゲ蜂蜜ももっともポピュラーなものだったと思います。ところが今では、レンゲ畑が減少してきて、国産のレンゲ蜂蜜はけっこう希少価値だったりするそうです。ソフトでまろやかな味ですが、アカシアに比べるとちょっと自己主張をしているような。コクがある、とでもいいましょうか。
 
蜂蜜屋の回し者ではないのですが(笑)、蜂蜜って使い慣れてくるとなんだか手放せない味の一つになるんですよね。



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2008/02/29  (金) 

うるう年

今日は4年ぶりの2月29日でした。久しぶりにお誕生日を迎えたみなさま、おめでとうございます(笑) 2月が1日多いと得した感のある場合もあるし、損した感のある場合もありますね。私は何かの締め切りが2月いっぱいということもなかったし、月ぎめのお約束もないので、損した感も得した感もない1日でした。明日から3月なんだなぁ。
 
うるう年は夏季オリンピックの年なのだということを、うかつながら最近知りました。そうなんだ! でも、オリンピックはあるのにうるう年じゃない年もあるそうですね。100年に1度なのだとか。それが2000年だったということも、「そうだったっけ?」という感じです(^_^;)
 
次は2100年で、生きているわけはないので、「そんなの関係ねぇ〜」(笑) まあ、1年が1日多くても少なくても、あまり日常生活には影響はないようです。「時」とか、「宇宙」とか、考えても「わからない!」とすぐ投げ出してしまうので、真理は私のようなものには微笑みかけてはくれないでしょうねぇ。



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2008/02/28  (木) 

百草園

意地になって梅を追いかけている感がある今日この頃です(笑) 今日は「百草園」に行ってきました。ここ数日は暖かかったので早咲きの梅は満開。でも、まだつぼみの木もあって、総合的には6・5分咲きぐらいでしょうか。
 
京王線の「百草園」駅で降りて……、遠いぃ〜! というよりも、園の入り口までずっとかなり急な上り坂できついですぅ〜。歩く練習のつもりはありましたが、これほどの坂を上るとは予想していませんでした。
 
この坂にあえぐのは私だけではないらしく、途中に「あとひといき」の看板があり、ここの前でひと息ならぬため息をついている人も少なからず。スーパーの袋を持った中年女性に追い越されましたが、この辺の人は日頃から鍛えていて、健脚なんでしょうねぇ。
  
「百草園」は亨保年間(1716〜35年)に、小田原城主大久保さんの奥さんだった寿昌院殿慈覚元長尼が21歳で詰め腹を切らされた徳川家康の長男信康を追悼するために松連寺を再建し、その庭園だったものだそうです。いま白い花をつけている老木、寿昌梅は寿昌院がこのときに植樹したと伝えられています。明治初期に廃寺となり、この庭園は地元の生糸商人の手に渡り、その後、1957(昭和32)年から京王電鉄の所有となっています。
 
苦労して上ってきただけのことはあり、素晴らしい眺望が楽しめます。遠く眼下に見えるのは日野市あたりでしょうか。園内には若山牧水の歌碑や松尾芭蕉句碑などがところどころにたたずんでいます。こういうものが必要なのかどうかははなはだ疑問なのですが……。
 
園内も平らなところがほとんどなく、坂道か階段。何箇所か展望台も作られています。中央のやや広い平らなところには松連寺の跡に建てられた松連庵。茅葺きの屋根がかすんだような梅の花とよく調和しています。寿昌梅もここにありました。
 
約800本の梅の木があるそうですが、次々と花をつけるので長く楽しめるようですね。梅ばかりではなく、いまは水仙もいっせいに花をつけていました。カンザキアヤメも紫の可憐な花を咲かせています。

 



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梅林「府中郷土の森公園」
ちょっと旅に