ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2012/02/04  (土) 

熊野神社

今日は立春ですが、まさに春は名のみの寒さです。その分、東京では毎日、抜けるような青空。上の写真は、昨日、訪れた熊野神社です。背後に見えるのは、いわゆる新宿の高層ビル街の一角。都庁とは反対の方角で、ビル街のいちばん外れのほうですが、それでもなんというか、古風な神社と高層ビルというコントラストがいかにもおもしろく、友人とふたりで見飽きず、眺めていました。
 
熊野神社といえば、紀州のイメージですが、けっこう全国にありますね。もちろん、ほとんど紀州の流れをくむ神社ですけど。確か青山にもあったと思います。ここの熊野神社も創建したのはやはり紀州の出の鈴木九郎という人だといわれています。鈴木九郎はふるさとの熊野三山の若一王子を祀ったところ、商売が成功したというので後に熊野三山から十二所権現をすべて祀ったとか。このへんの地名「十二社」はこれに因んでいるそうです。近所の人じゃないと、なかなか正確には読めません(笑)
 
江戸時代には景勝地として知られて、後には花街になったとか。いまでいう風俗、ですね。新宿らしい前身です(^_^;) 神社の滝や十二社池は淀橋浄水場ができたときにあっさり壊され、殺風景だった浄水場も高層ビルの都庁に変わり、いまは取り残されたような中央公園の片隅に鎮座しているという具合。大田蜀山人の銘文が刻まれている石の水鉢が隠れるように置いてありました。1820(文政3)年に奉納されたものだそうです。
 
昔は大きな池があったといいますが、いまは小さな池がありまして、午後3時になろうという時間でもうっすら凍っていました。都心でもそうとう寒かったということですよね。氷を透かして白っぽい鯉の姿が見えましたが、固まったようにじっとしていて、いかにも寒そうでした。
 



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