ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2011/05/25  (水) 

伊勢神宮内宮

神社は好きなのだけれど、宮内庁の臭いがするのが嫌。とくに伊勢はプンプン臭う感じで、これまで行きそびれていました(笑) 今回のお連れさんである先輩に「皇国史観なんてしょせん後から作ったもの。お伊勢さんノリで一度は見ておきたいよね」と言われ、それもそうだと行ってみたのですが、入れるのは参道だけ。本当に見たいところはいっさい立ち入り禁止な上に、一番外側の門さえも撮影禁止。
 
歴史的建造物なのだから、触ったり、汚したりしてはいけないのはもちろんだけど、それならロープでも張って、遠くからでも見せてほしいですよね。写真を撮ったって、建物が傷むことはあるまいし。なんか、もったいぶりすぎているような気がします。せっかく行くのに、人を見に行くようです。かなりガラガラといわれる震災後でさえこの状態ならば、パワースポットブームとか言われちゃってるこれまではどんな状態だったのでしょう(-_-;)
 
参道は新緑の季節を迎えて、確かに緑が深く、静かだったらそぞろ歩きにいいでしょうね。しかしながら、かなり賑やか。途中で具合が悪くなって倒れた人にも遭遇しちゃいました。大丈夫だったでしょうか? 有名な五十鈴川でもお清めをしている人もいましたが、いま水質が悪いので口をすすぐのは禁止のようです。手前に手水場があり、こちらでどうぞという具合になっていました。
伊勢神宮は原則として20年ごとに、内外両宮の正宮の正殿を始めとしてさまざまな社殿計65棟のすべてを造り替かえる「式年遷宮」というのが行われます。記録によれば第1回は690年に行われたとか。その後、中断や幾度かの延期もあったものの、1993(平成5)の第61回式年遷宮まで続いているそうです。2005年から第62回が進行中。2013年には内宮が予定されているということで、次に遷宮される場所というのがすでに確保されていました。大勢の作業員の方がヘルメット姿でお仕事中。ここの立ち入り禁止はしかたがないですね、危ないもん(笑) 
 



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2011/05/24  (火) 

熊野速玉大社

熊野速玉大社は熊野三山の一つ。三山三世信仰に基づいて熊野三山をすべて巡拝してこその熊野詣ということで、この神社にも参拝してまいりました。信仰という意味では、いささか、いや、かなり、まっくたくあやしいものがありますが(^_^;) 熊野古道は、巡礼者が歩きながら、長い年月をかけて苦労して「道」にしたとのこと。かつては先達や御師が引き連れた参拝集団が、遠い国からも徒歩で訪れたはず。バスですいすい回ったのでは、あまりご利益はなさそうですが、しかたがないです(笑)
 
熊野速玉大社は、どうやら縁結びの神様でもあるようです。参道には、推定樹齢1,000年以上というのなぎの大樹があります。あまり聞きなれない木ですが、平安末期に熊野三山造営奉行を務めた平重盛が植えたと伝えられるもの。高さ20メートル、幹周り6メートル以上で、なぎとしては日本最大とか。国の天然記念物に指定されています。葉は、笠などにさすと魔除けになり、帰りの道中を護ってくれるものと信じられていたそうです。
 
針葉樹なのに、広葉樹のような幅の広い葉をもつという、ちょっと変わった木です。葉は、縦に細い平行脈がたくさんあって、主脈がありません。そのため、梛の葉は、枯葉であっても横にはなかなかちぎることができません。その丈夫さにあやかって男女の縁が切れないお守りとしても大事にされていたとのこと。一生懸命、枯葉を拾っている方々もいらっしゃいました。縁を切りたくない大事な方がいらっしゃるのでしょうねぇ、うらやましい(笑)
 
参道の入口にある茶屋には「川原家」という説明書きが掲げられていました。折りたたみ式家屋で、川原に建てた物。大雨が降ったりして、洪水の危険があると思われたときには、さっとたたんで高台に逃げたそうです。組み立て、解体は誰にでもできるようになっていたとか。この茶屋は、新宮高校工学科の生徒が研究テーマとして再現したもので、生徒5、6人で、組み立てに1時間、解体に30分程度だそうです。おもしろい!
 



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2011/05/23  (月) 

那智の滝

那智の滝は、勝浦町の那智川にかかる滝。駐車場から歩いていくと、樹木の間から姿を現す一筋の雄大な流れが目に飛び込んできます。この「一の滝」の落差は133メートルに及び、単独の滝では落差国内1位だそうです。華厳の滝、袋田の滝とともに日本三名瀑に数えられている滝。
 
私の妹は自称「滝フェチ」ですが、フェチではなくても、一度は眺めてみたい風景でした。那智山中にはいくつかの渓流があり、60以上の滝があるそうですが、「那智の滝」とは、この滝のうち、瀧修行の場とされた48の滝を合わせた総称だそうです。そういえば、「那智四十八滝」ともいわれますね。

 

 しかしながら、一般に「那智の滝」といわれるのは「一の滝」のこと。滝に対する自然信仰の聖地です。入り口の広場からも滝は見えますが、滝は広場の横にある飛瀧神社の神体。境内にある滝見台からなら、間近にその姿を見ることができます。そして、入場料が300円です(笑) 入場料なんて言ったら怒られますね、拝観料……かな。
 
周囲の深い森の中にある48の滝には、番号とさまざまな宗教にいわれのある名前がつけられています。明治の神仏分離令・修験道廃止令によって、神仏習合的な信仰が失われると、所在や名称も不明となっていたものが多かったとか。90年代に、残されていた古文書などを手がかりに、再発見に成功したとのこと。勝浦温泉の「浦島」というホテルに48滝すべての写真が展示されていました。
 



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2011/05/22  (日) 

那智大社&青岸渡寺

参道の石段が、また長い、長い! 息を切らして上がった先は、右に青岸渡寺、左は鮮やかな朱色の大鳥居から那智大社の境内へと分かれます。神社とお寺が同じ敷地に隣りあわせというのは、ありそうでいてかなり珍しいのではないかと思います。明治時代に神仏習合が廃止されたとき、熊野本宮大社と熊野速玉大社ではお寺はすべて破壊されましたが、熊野那智大社では如意輪堂がひっそりと生き残り、のちに信者の手で青岸渡寺として復興されたそうです。明治の国家神道政策というか、廃仏毀釈はものすごいものがあったようですねぇ。
 
その青岸渡寺は、4世紀頃、天竺から渡来した裸形上人が開基という伝承があります。裸形上人が那智滝の滝壺でみつけた金の如意輪観音を本尊として安置したのだとか。連れは「この辺にくるなら、古事記を読みなさい!」といいますが、私は青岸渡寺を訪れ、頭の中で「妖星伝」がグルグルまわってました。教養の差といいますか、なんといいますか(^_^;)
 
青岸渡寺の裏から、那智の滝を遠く展望することができます。那智大社の社殿はいまは山の上にありますが、もともとは滝を祀ったもので、自然信仰の場として早くから開けていたようです。滝でも岩でも八百万を拝んじゃうのが古代日本のもっとも日本らしいところではありませんか! 那智山から下った那智浜には補陀落渡海の拠点となった補陀洛山寺があります。いまは観光化された普通の神社仏閣という感じですが、伝承といい、名称といい、古代のロマンを感じます。
 



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2011/05/21  (土) 

めはり寿司

野古道は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)への参詣道の総称、全長700キロと聞きましたが、国道や市街地の道にと吸収されてしまったものもあり、すべてが私たちのイメージする「古道」ではありません。参詣道として国の史跡になっているのは主に紀伊路(渡辺津〜田辺)、小辺路(高野山〜熊野三山、中辺路(田辺〜熊野三山)、大辺路(田辺〜串本〜熊野三山)、伊勢路(伊勢神宮〜熊野三山)の5道で、紀伊路以外は世界遺産にも登録されています。
 
熊野古道の特徴は石畳が残っていることですが、あちこちに痕跡を残す熊野古道の中で、「観光的」に「歩いてみなさいよ」というのが上記の5道ということになるでしょう。その中で那智大社への入口ともなっている大門坂を歩いてみました。というか、登ってみましたというか。大門坂の入口には無料の「貸し杖」も用意されています。山道に心得のある方々は2本借りて上手に登っていきます。私は見栄を張って?杖は借りなかったのですが、まあ、正直なところ、このぐらいの距離なら杖は不要でしょう(笑) ほとんどの観光客はクルマで大社の駐車場」まで上がってしまうそうですが、もったいないですよ〜。全長約500メートル、高低差約100メートルの石畳と樹齢800年を超す老杉に囲まれた坂道は、20〜30分で登りきり、往時の古道の雰囲気が楽しめます。
 
古道を歩く前に力をつけなければと、名物の「めはり寿司」をいただきました。要するに浅漬けの葉っぱで包んだおにぎり。こういうものが好きなんですよ(笑) 広島菜が一番の好物ですが、この辺りでは高菜。もともとは麦飯だったそうですが、いまは白飯。私が食べたのは、観光客用のレストランですから、上品に?小さくまとまっていましたが、ソフトボールぐらいの大きさがホンモノだそうです。朝、出かける前に大急ぎで作るので、大きな葉っぱに一気に包んで一丁上がりというファストフード的お弁当でした。「めはり」の名称は「目を見張るほどの大きさ」、「目を張るように口を開ける」、「目を見張るほどおいしい」からと諸説ありますが、おにぎりに目張りするよう完全に包み込むことに由来するという説もあるようです。
 



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八咫烏
スーパークールビズ