ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2011/05/27  (金) 

名物にうまいもの?

伊勢のお土産といえば赤福が定番ということになっております。消費期限・製造日艤装問題を起こしたことがありましたねぇ。もう3年以上前のことになりますが、いまは改善されているようです。赤福さんにとっては「はやく忘れてください」というところでしょう。みなさんはちゃんと忘れたか、忘れたふり、もしくは改善を信じて、お土産いっぱい買っていましたからご安心ください。それがあって、厳しく管理しているのもあるのでしょう、賞味期限は2日、最近は伊勢以外のところではなかなか売っていないようでもあります。そういう意味でも、お土産としての価値は上がっているのかもしれません。
 
本店は「おかげ町」の五十鈴川沿いにあり、大きな店舗ではありませんが、やはり伝統を感じる渋い造り。餅を包んだ漉し餡についている3本の筋は、五十鈴川の流れを表現しているのだそうです。18世紀初頭、江戸時代に五十鈴川のほとりで販売されたのが始まりと言い伝えられています。あまり甘すぎないから好きという人と、あまり甘くないから好きじゃないという人に分かれることに気づきました。賞味期限が2日では「好き派」にはお届けできないので、今回はお土産はパス。私自身は、「あんこ」と聞いただけでパスです(笑)
 
伊勢の名物は赤福だけかと思ったら、「伊勢うどん」と「手ごね寿司」というのがありました。ものすごく軟らかく茹でたものすごく太いうどんをたまり醤油に鰹節やいりこ、昆布などの出汁を加えた濃厚なタレにからめていただきます。徹底的にコシがないというのが「うり」の一つだそうですが、私はコシの強さが「うり」の讃岐うどん派なので、「なんじゃこりゃ?」です(笑) 麺を茹でるのに1時間近くかけると聞きましたが、わざわざ時間をかけてふにゃふにゃにするなんて……もったいないと思ってしまったりして。
 
もう一つの「手ごね寿司」は、やはり濃厚な醤油を中心としたタレに漬け込んだ鰹や鮪などの赤身の魚を、寿司飯に乗せるというモノ。漁師が、忙しい鰹漁の合間の食事として、獲れた鰹を千切りにして醤油につけ、炊きたてのご飯に手で混ぜて食べたのが始まりといわれます。むかしは、ご飯と混ぜて、それこそ「手ごね」だったらしいのですが、いまは風情としては「鮪丼」のような。のっている鮪が刺身ではなく、味つきとうのが違いでしょうか。
 



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2011/05/26  (木) 

えーじゃないか、えーじゃないか

勢神宮の鳥居の外は「おはらい町」。「えーじゃないか、えーじゃないか」の掛け声とともに江戸時代には年間200〜400万人もの人が押し寄せたという伊勢参り。おかげ参りは、60年周期で3回あったそうです。この年を「おかげ年」というそうな。奉公人などが主人に無断で、または子どもが親に無断で参詣したのが特徴。このため抜け参りとも呼ばれます。江戸からは片道15日間、東北からも、九州からも歩いて参拝したといいます。東北からは100日以上かかって参詣したとか。
 
この参詣客を集めた御師と呼ばれる人々が参道に屋根を連ね、お祓いや神楽でもてなしたことから、「おはらい町」と呼ばれるようになったといいます。いまでも風情のある木造建築が立ち並んでいて、町の中央には「おかげ横丁」も。伊勢特有の町並みである妻入の建物や蔵、桑名の洋館などを再現したり移築したりして、江戸時代末期から明治時代初期の門前町の町並みを再現した横丁で、いたるところに縁台が置かれ、紙芝居なども上演されていました。1993年(平成5)年にできたといいますから、まだ比較的、新しい観光スポットです。



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2011/05/25  (水) 

伊勢神宮内宮

神社は好きなのだけれど、宮内庁の臭いがするのが嫌。とくに伊勢はプンプン臭う感じで、これまで行きそびれていました(笑) 今回のお連れさんである先輩に「皇国史観なんてしょせん後から作ったもの。お伊勢さんノリで一度は見ておきたいよね」と言われ、それもそうだと行ってみたのですが、入れるのは参道だけ。本当に見たいところはいっさい立ち入り禁止な上に、一番外側の門さえも撮影禁止。
 
歴史的建造物なのだから、触ったり、汚したりしてはいけないのはもちろんだけど、それならロープでも張って、遠くからでも見せてほしいですよね。写真を撮ったって、建物が傷むことはあるまいし。なんか、もったいぶりすぎているような気がします。せっかく行くのに、人を見に行くようです。かなりガラガラといわれる震災後でさえこの状態ならば、パワースポットブームとか言われちゃってるこれまではどんな状態だったのでしょう(-_-;)
 
参道は新緑の季節を迎えて、確かに緑が深く、静かだったらそぞろ歩きにいいでしょうね。しかしながら、かなり賑やか。途中で具合が悪くなって倒れた人にも遭遇しちゃいました。大丈夫だったでしょうか? 有名な五十鈴川でもお清めをしている人もいましたが、いま水質が悪いので口をすすぐのは禁止のようです。手前に手水場があり、こちらでどうぞという具合になっていました。
伊勢神宮は原則として20年ごとに、内外両宮の正宮の正殿を始めとしてさまざまな社殿計65棟のすべてを造り替かえる「式年遷宮」というのが行われます。記録によれば第1回は690年に行われたとか。その後、中断や幾度かの延期もあったものの、1993(平成5)の第61回式年遷宮まで続いているそうです。2005年から第62回が進行中。2013年には内宮が予定されているということで、次に遷宮される場所というのがすでに確保されていました。大勢の作業員の方がヘルメット姿でお仕事中。ここの立ち入り禁止はしかたがないですね、危ないもん(笑) 
 



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2011/05/24  (火) 

熊野速玉大社

熊野速玉大社は熊野三山の一つ。三山三世信仰に基づいて熊野三山をすべて巡拝してこその熊野詣ということで、この神社にも参拝してまいりました。信仰という意味では、いささか、いや、かなり、まっくたくあやしいものがありますが(^_^;) 熊野古道は、巡礼者が歩きながら、長い年月をかけて苦労して「道」にしたとのこと。かつては先達や御師が引き連れた参拝集団が、遠い国からも徒歩で訪れたはず。バスですいすい回ったのでは、あまりご利益はなさそうですが、しかたがないです(笑)
 
熊野速玉大社は、どうやら縁結びの神様でもあるようです。参道には、推定樹齢1,000年以上というのなぎの大樹があります。あまり聞きなれない木ですが、平安末期に熊野三山造営奉行を務めた平重盛が植えたと伝えられるもの。高さ20メートル、幹周り6メートル以上で、なぎとしては日本最大とか。国の天然記念物に指定されています。葉は、笠などにさすと魔除けになり、帰りの道中を護ってくれるものと信じられていたそうです。
 
針葉樹なのに、広葉樹のような幅の広い葉をもつという、ちょっと変わった木です。葉は、縦に細い平行脈がたくさんあって、主脈がありません。そのため、梛の葉は、枯葉であっても横にはなかなかちぎることができません。その丈夫さにあやかって男女の縁が切れないお守りとしても大事にされていたとのこと。一生懸命、枯葉を拾っている方々もいらっしゃいました。縁を切りたくない大事な方がいらっしゃるのでしょうねぇ、うらやましい(笑)
 
参道の入口にある茶屋には「川原家」という説明書きが掲げられていました。折りたたみ式家屋で、川原に建てた物。大雨が降ったりして、洪水の危険があると思われたときには、さっとたたんで高台に逃げたそうです。組み立て、解体は誰にでもできるようになっていたとか。この茶屋は、新宮高校工学科の生徒が研究テーマとして再現したもので、生徒5、6人で、組み立てに1時間、解体に30分程度だそうです。おもしろい!
 



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2011/05/23  (月) 

那智の滝

那智の滝は、勝浦町の那智川にかかる滝。駐車場から歩いていくと、樹木の間から姿を現す一筋の雄大な流れが目に飛び込んできます。この「一の滝」の落差は133メートルに及び、単独の滝では落差国内1位だそうです。華厳の滝、袋田の滝とともに日本三名瀑に数えられている滝。
 
私の妹は自称「滝フェチ」ですが、フェチではなくても、一度は眺めてみたい風景でした。那智山中にはいくつかの渓流があり、60以上の滝があるそうですが、「那智の滝」とは、この滝のうち、瀧修行の場とされた48の滝を合わせた総称だそうです。そういえば、「那智四十八滝」ともいわれますね。

 

 しかしながら、一般に「那智の滝」といわれるのは「一の滝」のこと。滝に対する自然信仰の聖地です。入り口の広場からも滝は見えますが、滝は広場の横にある飛瀧神社の神体。境内にある滝見台からなら、間近にその姿を見ることができます。そして、入場料が300円です(笑) 入場料なんて言ったら怒られますね、拝観料……かな。
 
周囲の深い森の中にある48の滝には、番号とさまざまな宗教にいわれのある名前がつけられています。明治の神仏分離令・修験道廃止令によって、神仏習合的な信仰が失われると、所在や名称も不明となっていたものが多かったとか。90年代に、残されていた古文書などを手がかりに、再発見に成功したとのこと。勝浦温泉の「浦島」というホテルに48滝すべての写真が展示されていました。
 



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那智大社&青岸渡寺
「プリンセス・トヨトミ」