知足の気まぐれトルコ紀行

いろいろな奇岩の風景を次々にめぐり、それぞれ特徴的で驚きの連続なのだが、しまいにはどこがどこやら、名前と顔が一致しなくなっている。たぶん、ここはギョレメの谷。ウチヒサルからギョレメに向かう途中にある絶景ポイントだと思う。我ながら、無無責任な……(^_^;)　白い、すべすべした岩がウエーブのよう広がっているのが特徴、かな？
 
ここではじめてトルコ･アイスに遭遇。日本でも最近、話題になっている、正式名称｢ドンドルマ｣である。ドンドルマは、トルコ語で凍らせたものという意味。お餅のように伸びる。
 
アイスクリーム売りのおにいさんは、軽妙なおしゃべり(やや日本語で)と、手品のような鮮やかな手つきでアイスクリームを伸ばし、お客をじらせたり、からかったりしながら売っていく。ほかでも数か所でドンドルマを売っているの見かけたが、どこでも同じような売り方をしていた。｢ドンドルマ売り芸｣のような伝統があるのかもしれない。
 
彼がアイスクリームを伸ばす手つきが速すぎて写真では捕らえきれなかった。みんなピンボケ。ノリのよさといい、体格といい、ベイスターズ仲間の｢座長｣と呼んでいる好青年にそっくりで、私たちは｢アイスの座長｣と呼び、買って食べてみることにした。ひと通り売り終わると、お店を出て来てダンスまで披露してくれたのである。
 
ヤギの乳が材料と聞いたような気がするが、臭みはなく、かなりこってりと腰のあるアイスクリームという感じである。甘いのは甘いが、ごめんなさいというほどでもない。量が少ないこともあるが、食べきれる甘さである(笑)
 
ドンドルマがのびる秘密は、｢サレップ｣という粉を混ぜるからだそうだ。サレップは、トルコの山岳部などに自生する野生のラン科植物｢サイハイラン｣の球根を乾燥させて粉末にしたもの。トルコでもかなり希少な植物で、高価なものだそうだ。
 
おみやげ用に｢トルコアイスの素｣というのも売っているそうだが、思うように伸びないという話も聞いた。高価なサレップとは、似て非なるものなのかもしれないな。どこに売っていたのだろう？(気づかなかっただけかもしれないけれど)。

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